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DX戦略の成功ポイントと設計の3ステップを解説|先進企業の事例も紹介

  • 2022年3月30日
  • 読了時間: 10分

更新日:5月27日



DXにおいて忘れがちになるのがDX戦略です。よくあるパターンとして多く見られるのが、ツール導入が目的になってしまいっていること。


いちばん大切なことは、自社が有るべき姿を具体化し、それを戦略方針として定めることです。


本記事では、DXを推進するために重要となる戦略策定について、分かりやすく解説します。

具体的な設計手順を3ステップに分けて解説しますので、DXを推進させたい担当者は必見です。


<目次>


DXとは?正しい意味を理解する

DXはDigital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略語です。最新のデジタル技術と多くのデータを活用して、既存ビジネスモデルの再構築や社内風土をも改革し、競合上の優位性を高めることです。DXと聞くと、新たなツール・システム導入やSaasなどの活用などデジタル化を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、DXはトランスフォーメーション=変革を表す言葉であり、単なるツール導入では不十分です。 また、自社の都合だけで行うのではなく「ニーズを分析し、顧客に対して新しい価値をが提供できるか」という点も忘れないようにしましょう。 時には企業内で摩擦を起こしてでも、力強く推進させていく必要があります。 DXの概要については、以下の記事で詳しく解説していますので、興味がある方はぜひご覧ください。



DXにおける戦略策定の必要性

自社でDXを推進させようと考えた時、まずは具体的な戦略を考えることが最優先事項です。DXは業務プロセスだけではなく、ビジネスモデルや企業風土までも変革しなければならない可能性があるからです。戦略策定が不十分だと、DXは形だけのものに終わってしまい、最悪これまでのビジネスで培ってきた信頼も無くしてしまうこともあるでしょう。 DX推進の最優先事項である戦略策定の必要性を解説します。

戦略と戦術の違い

DXの戦略を立てる前に、混同しやすい戦略と戦術の違いを確認していきましょう。 戦略とは「特定の目的を達成するため、大局的な視点で組織行動を計画・遂行する方策」という意味です。一方の戦術は「具体的な作戦や任務達成のための具体的な方法」という意味になります。つまり、戦略は戦術の上位概念です。戦術を実行するためには、まず土台となる戦略を考える必要があります。

まずは戦略を立てて、それを実現するための戦術を考える

DXを推進するためには、まずは大局的な視点で戦略を立案することが大切です。繰り返しになりますが、DXはビジネスモデルや企業風土までをも変革するほど、ダイナミックな施策となります。少数の担当者や個別の部門だけではDXは成立せず、しっかりと体制を作り、企業全体を巻き込んだ活動とすることが必要不可欠です。 「DXは最新のITツールを導入すれば何とかなる」と考えている方もいるかもしれませんが、これは間違いです。ITツールの導入はあくまで戦術であり、「DXで何を実現するのか」を考える戦略の策定が最優先となります。定型的な業務に割くリソースを営業に回し、よりお客様サービスを向上させるという戦略を立てたとすると、RPAというツール導入が戦術です。 まずは大局的な視点で自社の課題を洗い出した上で戦略を策定し、それからツール導入などの戦術を検討するようにしましょう。 DX戦略とは別にある経営戦略と同じで、まず大きな理念やビジョンがあり、その中に事業戦略や戦術が立案されていることが理想です。


DX戦略策定の3ステップ

実際に「大局的な視点でDX戦略を策定しなさい」と言われても、具体的に何から考えれば良いか分からないという人は多いと思います。 自社でDX戦略を策定するためのステップは、3つに分けることが可能です。 細分化したステップを踏むことで、明確なDX戦略を立てることができますので、3つのステップを具体的に確認していきましょう。

①あるべき姿を具体化する


tobe

まずは社内で、DXを行うことで「どのような姿」になりたいのかということを具体化させることが重要です。マーケティングのフレームワークで言うと「TO be」が当てはまります。 TO beとは理想のあるべき姿という意味です。 自社の現状把握を行ったのちに、DXを行った後のあるべき姿を考える企業が多いですが、現状の延長線上でしか物事を捉えられなくなる可能性が高いでしょう。自社の現状把握は置いておいて、理想のあるべき姿を、社内で議論して設定することが大切です。あらかじめ理想のあるべき姿を設定することで、適切な戦術を選択できるようになります。

②現状の姿を分析する

あるべき姿の設定ができれば、次に行うのは現状分析です。 現状分析を行うことで、あるべき姿との間にどれだけのギャップがあるのか確認することができます。 現状分析では自社を客観的に見て、事実を確認することが大切です。また時には現状分析のフレームワークを活用してみましょう。 フレームワークの代表例には3C分析やSWOT分析などがあります。 3C分析はCustomer(市場・顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)の3つの観点について分析するフレームワークです。 3つの観点について、ポジティブとネガティブの両側面を確認することにより、自社の現状について客観的に知ることができます。 SWOT分析は、内部環境の強み(Strength)と弱み(Weakness)、外部環境の機会(Opportunity)と脅威(Threat)を分析する手法です。 自社の内部環境と外部要因を客観的に分析することで、今後の方向性についての課題が見えてくるでしょう。

③ギャップを埋める為の戦略を策定して、さらに戦術に落とし込む

理想のあるべき姿と、現状の姿が確認できれば、いよいよDXについての戦略の策定に着手します。


まずは大局的な意味の戦略を策定し、その次に具体的なツールを使うなどの戦術に落とし込んでいくことが重要です。


DXの戦略策定で重要となるのが、外部に丸投げしないということです。DXはデータとデジタル技術をフル活用して、ビジネスモデルや社内風土をも変革します。


デジタル技術がよく分からないと言って、戦略設計を外部に丸投げしてしまうと、小手先のテクニックやツール導入に終始してしまい、肝心な社内変革が推進されません。 理想のあるべき姿に近づくためには、DX推進に経営者が主体的となって取り組み、痛みを伴う決断であっても迅速に意思決定をすることが重要です。


DX戦略が策定できれば、理想の姿の実現に向けてツールなどの戦術に落とし込んでいきましょう。


DXにはデジタイゼーション、デジタライゼーション、デジタルトランスフォーメーションと3つのステップがあります。


自社のDXの現状がどの段階にあるか把握し、その状況に合わせた戦術を決定していくことが重要です。小さなDXを重ねて、あるべき姿に近づくためのDXを実現していきましょう。




DX戦略策定を成功させる3つのポイント

DX戦略は経営者が中心となって、全社的に策定していくことが重要です。 策定にあたっては、以下で説明する3つのポイントを意識してください。

顧客起点であること

1つ目のポイントは顧客起点のDXであることです。 従来の企業戦略というと、自社内のコスト削減や効率化だけに焦点が当てられるケースが多くありました。


インターネットが普及し、顧客はSNSや企業のコーポレートサイトを通じて、あらゆる情報が閲覧できるようになりました。情報を取捨選択して商品やサービスを選ぶのは顧客であり、顧客起点で物事を考えなければ、企業は生き残れなくなってきているのです。

DX戦略においても、自社内のことを考えるだけではなく、顧客起点の考えを持つ必要があります。 顧客にとって有益な価値を与えられるかどうかを追求しなければ、本当に価値のあるDX戦略は策定できないでしょう。

目的を忘れない

2つ目のポイントは目的を忘れてはいけないということです。 前述したとおり、DXは企業のあるべき姿に近づけるために行います。DX戦略を考えるときに多くの企業が陥るのが、戦術が目的化してしまうことです。

「RPAを導入したのに業務が効率化できない」や「SFAを導入したのに売上が伸びない」などは、まさに戦術が目的化してしまった事例です。

なぜ業務を効率化したいのか、売上を伸ばしたいのかという本質的な目的を突き詰めてDX戦略を策定することが大切だと言えるでしょう。

外部環境を常に意識する

3つ目のポイントは内部環境だけではなく、外部環境も意識するということです。 インターネットやIT技術は日進月歩で進化しており、今日のトレンドが明日には廃れるということが往々にしてあります。内部環境にばかり目を向けていると、外部への変化に対応できずに、時代遅れのDX戦略となってしまうこともあるでしょう。あらかじめ外部環境の変化に柔軟且つスピーディーに対応する方針を、DX戦略に盛り込んでおくことが大切です。 戦略自体に柔軟性を持たせることで、時代の変化に合わせた戦術の選択ができるようになるでしょう。


DX戦略 先進企業の事例

DX戦略の実際の事例を確認して、イメージを確固たるものにしていきましょう。 ここでは日本を代表する企業である川崎重工業と三井倉庫グループのDX戦略について確認していきます。

川崎重工業株式会社


DX戦略

川崎重工業は船舶や鉄道車両、航空機、ガスエンジンなどを手がける日本屈指のメーカーです。 川崎重工業では「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」と3つの注力フィールドにおいて、2030年時点でのあるべき姿を明確にしています。

あるべき姿の実現に向けて①お客様にとってのDX②事業にとってのDX③従業員にとってのDXと3つのDX戦略を策定していることが特徴です。

例えば、安全安心リモート社会の実現に向けて、手術支援ロボットを活用した遠隔手術支援を進めています。第一に顧客が求めることをDXで実現しようとする姿勢は、まさに顧客起点に立った戦略だと言えるでしょう。 川崎重工業ではあるべき姿を明確にした上でDX戦略を策定しており、あとは目的の実現するためのDX戦術を実施するだけの状態となっています。 出典:川崎重工業DX戦略


三井倉庫グループ

三井倉庫グループは倉庫業や港湾運送業を中心とした、日本を代表するロジスティック会社です。 三井倉庫グループでは2021年11月にDX戦略を策定しました。


DXを「攻めのDX」と「守りのDX」に体系化することで、推進することで顧客のビジネスを支えるサプライチェーンの最適化を図りたいとしています。


川崎重工業と同様に、顧客起点となるDX戦略を策定しているのが特徴です。 ロジスティックという社会インフラを支える企業として、情報のデジタル化や見える化を通じて、社会の役に立つという「あるべき姿」が明確に打ち出されています。 三井倉庫グループでは、DX戦略に約100億円を投資予定です。 DXに関する具体的な予算を明確に宣言している企業は少なく、DXに対する本気度が分かります。 出典:三井倉庫グループ DX戦略策定のお知らせ



まとめ〜顧客起点のDX戦略が重要〜

DXはデータとデジタル技術を活用して、企業風土をも革新していく施策です。DXの戦略策定においては、顧客起点の考え方が重要であり、顧客最優先の考えが自社の利益にもつながるといえるでしょう。またDXの成熟度は企業によって異なります。それぞれの成熟度に合わせて、ステップを踏みながらDXを進めることが大切です。


Innovation Booster Work kitは、新規事業や新規サービス開発のご担当者のために作られました。 新規事業や新規サービス開発という、不確実性の高い活動だからこそ、自信を持って進んでいけるよう “サービス開発、はじめの一歩” としてご活用ください。

<収録されているワークキット>

・解決する課題/顧客/ソリューション

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企画の立ち上げ時の

大事なポイントを抑える「4つのワークキット」

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