店舗集客に効くスマホの活用方法とは?

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10年程前までは朝の電車に乗れば新聞を広げている人があちらこちらといましたが、今となってはそういった人を見かけることが珍しいくらいになりました。

今や車内を見渡せば、ほとんどの人がスマホをいじっている時代です。

そんなスマホの利用が当たり前になった昨今、あらゆる消費者向けのマーケティング戦略は変化しています。店舗への来店を促す各種施策も例外ではありません。

そこで今回は、スマホユーザーを店舗へと呼び込むために発信できる情報や活用するチャネルをそれぞれの特徴と共にご紹介していきます。

スマホ利用率が7割を超える時代

博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所が2018年5月に発表した「メディア定点調査2018」によると、全世代でスマホ利用率がかなり高くなっており、全体で79.4%のスマホ所有率であることが明らかになりました。

同調査内容によると、60代を見ても男性では47.5%、女性では59.3%がスマホを所有し、スマホを所有していることはごく当たり前のこととなっていることがわかります。また、スマホに対してどのようなイメージを持っているかの質問に対する最も多い回答は「すばやく情報に触れることができる」という内容でした。

このような市場状況を踏まえ、マーケティング関連担当者はマーケティング戦術を考える際に「スマホファースト」で思考していく必要があります。つまり、スマホを情報収集のツールとして慣れ親しんでいるユーザに対して、その特性を理解して、どのようにアプローチしコミュニケーションを取るのかについて真剣に考えることが重要になっているのです。

「スマホファースト」が考慮されていないユーザ体験は機会損失することと等しく、前時代的な対応だと言わざるを得ない状況になっています。

実店舗来店のきっかけとなるスマホ上の情報とは?

たまたま通りすがりで店舗が目に入ったことをきっかけに来店することもありますが、スマホでいつでもどこでも情報収集のできる現在、スマホ上の情報をきっかけに実店舗へ来店するケースが多くなってきています。

では、このきっかけとなる情報はどのようなものがあるのでしょうか。

ここでは、店舗に足を運ぶ前にスマホユーザが参考にする情報をご紹介していきます。

店舗の基本情報

店舗の場所や行くまでの交通手段を説明したアクセス情報、店舗にある商品やサービスの説明、営業時間はユーザに提供する最も基本的な情報です。

このような情報は信頼性を保つという観点で、ユーザーがスマホで検索したときに公式サイトなどで閲覧できるようにしておくことが望ましいです。また、アクセス情報はGoogle Mapでも表示させるとなお良いでしょう。Google Mapは、ユーザの現在地から店舗までの経路を示すため、利便性を高める効果があります。

タイムリー情報

キャンペーン、セール情報、新商品紹介などのタイムリーな情報は、常に最新の情報を発信できている状態にしておくことが重要です。特に既に店舗へ訪れたことのあるユーザや店舗を知っているユーザーに対して新しい興味を引き起こし、来店へと促す効果があります。

会員限定特典

メルマガ会員限定やアプリ会員限定のような既存ユーザへ向けた特典・クーポンも、店舗への再来店を促す大きな仕掛けとなります。会員限定なため、特別なおもてなしを演出することができ、たくさんある情報の中でもつい中身をチェックしたくなるような目立つ情報になります。会員の誕生日をデータとして取得している場合には、そのユーザの誕生日を記念してこのような特典をプレゼントしてもいいでしょう。

口コミ

口コミは、商品やサービスをまだ体験したことのないユーザに対しての有効な情報伝達手段です。昨今の消費者は賢く、企業や店舗の訴求を鵜呑みにせず、実際の利用者の生の声を参考にする傾向があります。自然発生する口コミ以外にも、友達紹介キャンペーンやレビュー投稿でプレゼントといった口コミ発生を後押しするキャンペーンの実施も有効です。

より意図的に影響力のある口コミを発生させるには、インフルエンサーの活用も考えると良いでしょう。スマホで良く閲覧されるTwitter、Instagram、ブログ、YouTubeのようなチャンネルを通じて、商品やサービスをインフルエンサーが自らのフォロワーにおすすめしてくれるので、その影響力は絶大です。この手法を選ぶ場合は、商品やサービスのターゲット層にマッチするフォロワーを多く抱えているインフルエンサーを選ぶことがポイントです。

スマホユーザーとのタッチポイントと情報発信方法

スマホを介してユーザにリーチできる有効なチャネルは、主にWEBサイト、アプリ、SNS、メルマガの4つです。ここではそれぞれのチャネルの特徴とそれに適した情報発信方法について説明します。

公式WEBサイト

ユーザがWEB上で検索した際にたどり着く情報源として、公式WEBサイトは重要です。検索という行為は、ユーザが何らかの特定の情報を知りたい時や購入意欲がある時に行うため、公式WEBサイトは来店可能性が高いユーザー層が見るチャネルだと認識しておきましょう。店舗の基本情報はもちろんのこと、タイムリーなセールス情報や新商品情報を更新することが来店のきっかけ作りになります。

アプリ

ユーザにダウンロードしてもらうことでユーザーを会員化し、主に再来店を促すために使用されます。タイムリー情報や会員限定特典情報は、プッシュ通知によってダイレクトにユーザに発信することができます。ユーザの位置情報に応じた情報の発信ができることも特徴です。

その他に、ポイントカードや会員証の役割を設けて一定のポイントが溜まると特典を与えたり、在庫検索機能を付けて店舗に出向く前に欲しいアイテムの在庫状況を調べれるような環境を作ることもできます。アプリは既存ユーザのロイヤリティ向上に役立つチャネルなのです。

SNS

各種SNSにはそれぞれが持つ特性がありますが、総じてリアルタイムな情報の発信やファン化がしやすいチャネルです。

Twitterは拡散性が高く、それまで認知に至っていなかったような潜在的ユーザにリーチすることができます。他のSNSと比較すると情報拡散スピードが速いのが特徴なので、特にタイムリーな情報の発信と愛称は抜群です。

Instagramは、写真や動画のようなビジュアル情報を効果的に発信できるので、商品やサービスに対するイメージをユーザに生起させることに長けています。そのため、口コミ情報や新商品情報などがユーザーに届きやすいです。

LINEはユーザ同士のメッセンジャーアプリですが、対ユーザに対して発信できる企業アカウントも開設することができ、メッセンジャーアプリならではのダイレクトな情報発信ができるという点で有効なSNSです。

メールマガジン

メールマガジンは、メールアドレスと配信許諾をユーザから得るだけで情報の配信が開始できます。そのため、会員化のハードルが低いというメリットがあり、タイムリーな情報や会員特典情報を届けるには有効なチャネルです。

また、全体的にコストを安く抑えられることも魅力です。古くから使われているチャネルですが、クリエイティブやデザインを工夫したり、会員データベースと突き合わせてステップメールを設定したりと、低コストで比較的自由度の高いチャネルだと言えます。

まとめ

ユーザーのニーズに合わせた情報を最適なチャネルで発信することで、新規ユーザの集客や既存ユーザの再来店を効果的に促進することができます。そして、ユーザーの情報入手源はもはやスマホが当たり前になってきていることを考慮して、スマホ上のチャネルを駆使することが欠かせなくなっています。これを機に、ご自身が慣れ親しんでいる商品やその競合他社がどのようにスマホ対策しているか見てみることから始めてはいかがでしょうか。