ChatGPTの使い方|シーン別の活用方法や効果的なテクニックを解説

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「ChatGPTを使ってみたいけど、どこから始めればいいのかわからない」
「ChatGPTは本当に業務で役立つの?」
「ChatGPTをうまく活用できている気がしない」

ChatGPTを業務で活用したいと考えていても、このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

ChatGPTは、業務の効率化やクリエイティブに関する問題を解決できる非常に便利なツールです。しかし、効果的に使うためには正しい設定や操作方法、そして具体的な活用事例を知っておくことが大切です。

そこで本記事では、ChatGPTの基本的な使い方から応用的な活用方法までを徹底解説します。

この記事を読んだ後には、あなたの業務や日常生活でChatGPTを活用する方法がしっかり理解できるはずです。ChatGPTを使いこなして、今やっている業務を効率化したいという方は、ぜひ最後までチェックしてください。

ChatGPT(チャットジーピーティー)とは?

ChatGPTは、OpenAIが開発した高度なAIチャットボットで、会話や文章生成など、さまざまな自然言語処理が可能です。プロンプトと呼ばれる指示出しを行うだけで、誰でも簡単に利用できます。

なお、ChatGPTではさまざまなことが行えますが、代表的な機能としては以下のようなものがあります。

【ChatGPTでできることの代表例】

  • 文章作成
  • 翻訳
  • 質問応答
  • アイデア生成
  • 情報の要約
  • プログラミング支援
  • 情報のリサーチ

ChatGPTをうまく活用できれば、作業の効率化はもちろん、コスト削減や人材育成などのメリットを得られるでしょう。以下では、ChatGPTを使うメリットをより具体的に紹介します。

ChatGPTを使うメリット

ChatGPTの導入によるメリットは多岐にわたりますが、主なメリットとしては以下4つが挙げられます。

作業の効率化

ChatGPTは、文章作成や情報処理を短時間で行えるため、業務の効率化が図れます。例えば、定型文の作成やメール返信など、時間がかかる反復的な業務の処理を自動化することが可能です。

コスト削減

従来であれば人の手を借りて行っていた業務をChatGPTに任せることで、人件費の削減が期待できます。

質の向上

ChatGPTは、膨大なデータと学習経験を活かして質の高い文章や情報を提供します。正しく活用することで、コンテンツの作成や顧客対応の品質が向上する可能性があるでしょう。

クリエイティブな発想の支援

マンネリ化しがちなアイデア出しに対して、新しい視点から提案が可能です。従業員の新たな発想をサポートすることで、コンテンツやプロダクト設計などにも役立つでしょう。

最近では、ソフトバンクグループの孫正義氏がAI技術が生活や仕事に革命をもたらすと述べており、企業の成長においてAIの導入はもはや必須であると強調しています。(参考:「日本よ目覚めよ」孫正義社長、AI活用状況に危機感 日本企業いまだ7%程度と指摘(2023年10月4日)

AIを取り入れることで企業は競争力を維持し、さらなる効率化とサービス向上の実現に役立つでしょう。現代のビジネス環境において、ChatGPTのようなAI技術を活用することは、単なるオプションではなく重要な要素となっているのといえます。

ChatGPTでできること

ここからは、ChatGPTを使ってできることを具体的に紹介します。利用したいシーンに合わせて、自分がやりたいと思っていることができるかどうか、チェックしてみてください。

人間のような自然なコミュニケーション

ChatGPTでは、AIを相手に人間と同じような自然な会話をすることができます。質問を投げかけると、単に情報を提供するだけでなく、文脈や感情に応じた適切な応答が返ってきます。

例えば、ChatGPTに「最近仕事が忙しくて疲れてるんだよ。ねぎらって」と指示すると、以下のような回答を得られます。

「最近仕事が忙しくて疲れてるんだよ。ねぎらって」に対するChatGPT回答画面

ねぎらってくれるChatGPT

回答内容を見てもわかるように、会話のような自然な文章で返答がきます。また応答時間も非常に短いため、コミュニケーションやアイデアの壁打ち相手として役立つでしょう。

例えば教育現場では、学生が質問を投げかけると、質問者のレベルに合わせたわかりやすい説明をしてくれるため、学習サポートとしてもとても役立ちます。さらに、英会話の練習相手としても活用されており、外国語を学ぶ人々にとっては非常に便利です。

OpenAIの研究結果によれば、ChatGPTは「トランスフォーマー」というAIモデルを使用しており、数百万の会話データから学習しています。この技術により自然な応答と人間らしい言い回しを可能にしているのです。

文章生成

ChatGPTは文章生成が得意であり、ブログ記事や報告書、ビジネスメール、さらには小説の一節まで幅広く作成できます。特定のトーンやスタイル、言葉遣いなどを指示することで、より求める内容に近づけることが可能です。

例えば、「正式な報告書とフレンドリーなメールの違いを表現する文章を作成してみてください」と入力すると、以下のような文章を作成してくれます。

正式な報告書を出力しているChatGPT画面

「正式な報告書」の出力例

同じ内容でも送り先やシーンに合わせた言葉遣いを使い分けていることがわかります。メールに記載してほしい内容などをより具体的に指示することで、さらに細かい文章を作成することも可能です。

文章作成は、メールだけでなくコンテンツ作成などにも役立つため、指示の出し方や伝える情報をコントロールすることで、自社に合った形で活用できないか試してみましょう。

情報処理・コード生成

ChatGPTは、情報処理においても多くの便利な機能を備えています。

例えば、「2024年の車の販売台数が多かった3台について、車種と販売台数を表で表してください」と入力してみます。

chatgptの情報処理の例:販売台数の多かった車種と台数を表で表す

情報処理の例(こちらは実数値ではなく予測値を表している)

すると、上記のようにインターネット上の情報や書籍、論文、会話データから必要な情報を素早く収集・整理してくれます。なお、ChatGPTが学習しているデータは、現時点で2023年10月までのものとなっています。(※2024年11月時点)また、最新の情報(2023年11月以降のもの)は、ネット検索機能が利用でき、リアルタイムの情報も取得できるようになっています。

このように、ChatGPTを活用することで膨大な情報の中から自分で情報を取捨選択する手間を省き、短時間で効率的に知識を得ることができます。

売上データの傾向を把握したり、情報を可視化したりすることも可能で、データの分析についてもサポートを受けられるでしょう。また、プログラミングにおけるコード生成も得意です。PythonやJavaScript、HTMLやCSSなどのコード生成が可能なので、プログラマーの作業効率化につながるでしょう。

クリエイティブな活動

ChatGPTは、クリエイティブな活動にも活用可能です。例えば、詩を作成したり、小説のアイデアを提供したりするほか、オリジナルのキャッチフレーズを考案することも得意としています。

以下では、「恋愛をテーマにした曲を書きます。テーマに合った曲のタイトルを5つ作成してください」と支持を出してみました。

クリエイティブ作成をするchatgptの画面例

恋愛テーマの曲のタイトル案

すると、上記のように複数のタイトル案を生成してくれます。回答内容から着想を得て曲のタイトルを決めることもできるでしょう。

そのほかにも、映画の脚本家であれば物語の設定やキャラクター構成のアイデア出しにChatGPTを利用することで、クリエイティブな作業を効率的に進められます。

ChatGPTは無料で使える!有料版もあり

ChatGPTには、簡単なアカウント登録だけで誰でも利用できる無料版と、月額費用を支払うことで利用できる有料版の2つが存在します。無料版でも十分便利な機能を備えていますが、ビジネスシーンで使う方や毎日利用する方は有料版の導入も検討するとよいでしょう。

無料版・有料版のそれぞれの違いは、以下の通りです。

プラン 料金(月額) 特徴
無料版 無料 基本機能を利用できるが、高負荷時は制限あり
ChatGPT Plus 約20ドル 混雑時でも安定したアクセス、最新モデルを使用可能
ChatGPT Team カスタム料金 チーム管理機能やメンバー間のアクセス制御が可能
ChatGPT Enterprise カスタム料金 高度なセキュリティとカスタマイズ機能を提供

「ChatGPT Plus」は、月額約20ドルで利用可能です。有料版の主な利点は、アクセスが集中する時間帯でもスムーズに利用できる点や、常に最新のAIモデルを使用できる点です。特に、大量のデータを分析したり、文字数を要する回答を求めたりする場合は有料版を検討するとよいでしょう。

「ChatGPT Team」は、複数のメンバーでの利用を目的としたプランです。料金は利用人数などによって異なりますが、チーム単位での管理機能が充実しているため、チーム全体での生産性向上を図ることができるでしょう。例えば、メンバーの役割ごとにアクセス権を設定したり、使用状況を一元管理したりすることが可能です。

「ChatGPT Enterprise」は、さらに大規模な組織向けに提供されているプランです。こちらも料金は人数や権限の範囲によって異なりますが、情報セキュリティやデータ保護がより強化されているのが特徴です。法律や医療など、機密性が高い情報を取り扱う企業ではこちらのプランの導入を検討しましょう。

なお、ChatGPTの導入については、さまざまな導入支援サービスからサポートを受けることができます。「どのプランを選べばよいかわからない」「導入してからちゃんと使われるのか心配」という場合は、支援サービスのりようも検討しましょう。

おすすめ資料 【ChatGPT導入ガイド】自社データを学習させる最適な手順と6つの注意点

ChatGPTを始める方法

ここからは、ChatGPTを始める方法を具体的な手順に沿って解説します。スマホで使い始める方法と、パソコンで使い始める方法に分けて、それぞれみていきましょう。

スマホでの始め方(アプリ版)

スマートフォンでChatGPTを利用するには、専用アプリをダウンロードし、簡単なアカウント登録を行うだけでOKです。

詳細な手順は以下の通りです。

  1. アプリのダウンロード

まずは、ChatGPTのアプリをダウンロードします。iPhoneの場合は「App Store」、Androidの場合は「Google Play」から「ChatGPT」と検索し、アプリをダウンロードしてインストールしてください。

  1. アカウント作成

次に、ChatGPTのアカウントを作成します。アプリを起動するとアカウント作成画面が表示されるので、初めて利用する場合は「サインアップ」を選択してください。メールアドレスを登録し、手順に沿ってパスワードなどの情報を設定します。なお、GoogleアカウントやAppleIDを使用すれば、ワンタップで簡単に登録することも可能です。

  1. 認証手続き

登録したメールアドレスには、認証メールが送信されます。届いたメール内のリンクをクリックして認証を完了してください。場合によってはSMS認証が必要になることがあります。その場合は、スマホに届いたコードをアプリに入力することで、認証できるのでSMSを受診していないか確認しましょう。

認証手続きは少し手間ですが、セキュリティを強化するためには重要なステップです。なお、サインアップ方法によってはメール認証の必要がないこともあります。

  1. 初期設定

認証が完了したら、アプリ内での初期設定を行います。ここでは、使用する言語を選んだり、通知のオンオフを設定したりすることができます。通知をオンにすると、重要なアップデート情報や便利な機能のお知らせを受け取ることができるのでおすすめです。また、ダークモードやライトモードなど、アプリ内のデザイン(テーマ)を選べる場合もあるので、自分の好みに合わせてカスタマイズしましょう。

  1. 利用開始

設定が完了したら、すぐにChatGPTを使用できます。アプリのメイン画面にあるテキストボックスに質問やリクエストを入力し、送信するとAIが応答します。

例えば、「旅行プランを提案して」と頼むと、具体的な観光地やスケジュールを提案してくれたり、「文章のアイデアを出して」と依頼すると、いくつかの候補を提示してくれたりします。

PCでの始め方

PCからChatGPTを利用する場合は、Webブラウザを使用するのが一般的です。以下の手順に沿って、登録してみましょう。

  1. 公式サイトにアクセス

PCのWebブラウザを開き、OpenAIの公式サイトにアクセスします。

  1. アカウント登録

トップページの右上にある「サインアップ」ボタンをクリックし、新規アカウントを作成します。メールアドレスとパスワードを登録するか、GoogleまたはMicrosoftアカウントを使用して簡単に登録する方法もあります。なお、ビジネス用途で複数のアカウントを管理する場合は、登録情報をしっかり管理しておくことが大切です。

  1. メール認証

アカウント登録が完了すると、入力したメールアドレスに認証メールが届きます。届いたメール内のリンクをクリックして認証が完了すると、アカウントが有効化されます。認証が完了しないと、一部の機能が制限されることがあるため、必ず行ってください。

  1. 初期設定

ログイン後に、使用する言語やプライバシー設定を行います。また、データの利用に関する設定も確認が必要です。AIの応答が自分のニーズに最適化されるように、設定を調整するとよいでしょう。さらに、ブラウザのキャッシュを定期的にクリアすることで、スムーズに動作させることができます。

  1. 利用開始

初期設定が完了すると、すぐにChatGPTを利用できます。テキストボックスに質問を入力するだけで、AIが迅速に回答します。例えば、ビジネスプレゼンテーションのアイデア出しや、複雑なデータの分析サポートなど、PC版は特に作業効率を高める場面で役立つでしょう。また、複数のタブを同時に開いて、異なるプロジェクトを並行して進めることも可能です。

ChatGPTの最も基本的な使い方

ChatGPTへの登録手順がわかったところで、ここからはChatGPTの基本的な使い方についてみていきましょう。

スマホアプリ版の使い方

まず、アプリを開くと以下のように画面下部にテキスト入力欄が表示されます。

ChatGPTスマホアプリ画面

スマホアプリ画面

ここに質問やリクエストを打ち込み、「↑」ボタンをタップするだけで、質問が送信され、瞬時にAIから応答が得られます。

例えば、以下のように「今日の日付を教えてください」と入力したうえで、質問を送信してみましょう。

ChatGPTのスマホアプリでテキスト入力した状態

テキスト入力してみる

すると、以下のように瞬時にAIから回答を得られます。

ChatGPTがスマホアプリで回答している状態

入力した内容に対して、ChatGPTが回答する

このほかにも「文章を要約して」と指示したうえで、要約してほしい文章を一緒に送信するとAIが文章を要約して説明してくれたり、「○○の商品について説明して」と指示をすると、簡単にその商品の概要を説明してくれたりもします。

なお、ChatGPTとの会話はプロジェクトごとに同じ画面に蓄積されていきます。この状態でさらに質問を続けることで、LINEなどで友達と会話するのと同じようにAIとやり取りが可能です。

また、思ったような回答が返ってこなかった場合は「箇条書きにして」「表で説明して」など、より具体的な指示を出すことで、回答の質を改善することもできます。同じプロジェクト内で質問や支持を繰り返すことで、AIが学習し、質問者の求める回答により近づけることができるのです。

PC版の使い方

次に、PC版の使い方をみていきましょう。とはいえ、基本的な使い方はスマホ版と同じで、テキスト入力欄に質問やリクエストを記入し、「↑」をクリックして送信するだけです。

PC版のChatGPT画面

PCのChatGPT画面

例えば、「この文章を5つの異なる表現で書いて」や「複数のアイデアを出して」といった細かい指示も可能です。

なお、ChatGPTが出力した文章は、簡単にコピーペーストできます。生成されたテキストをドキュメントに貼り付けて編集したり、プレゼン資料に活用したすると、面倒な資料作成も効率化できるでしょう。また、スマホと同様にプロジェクトごとに質問と回答の履歴が保存されるため、あとから見直したり、同じテーマで続きを質問することも可能です。

ChatGPTの履歴が保存されている箇所、出力内容をコピーする箇所

履歴は保存され、出力内容をコピーすることも可能

また、PC版では複数の質問を別のタブで同時に管理できます。例えば、一方のタブでビジネス文章を作成しながら、もう一方のタブでプライベートな質問をすることも可能です。

タブで分けてChatGPTを活用するイメージ

複数のChatGPTを並行活用できる

ChatGPTを効果的に使うためのテクニック

ChatGPTを使いこなすためには、いくつかのテクニックを押さえる必要があります。ここでは、ChatGPTをより使いこなすためのポイントを紹介します。

プロンプトエンジニアリングの基本を理解しよう

プロンプトエンジニアリングとは、ChatGPTに対して適切な指示を出すことで、期待通りの応答を得るためのテクニックです。

効果的なプロンプトを作成するには、以下5つのポイントを押さえることが大切です。

ポイント プロンプトの例
明確な指示
  • 良い例:環境保護の重要性についてエッセイを書いて
  • 悪い例:エッセイを作成して
役割を与える
  • 良い例:あなたは歴史の教授です。第一次世界大戦について説明してください
  • 悪い例:第一次世界大戦について説明して
出力形式を指定する
  • 良い例:この記事のタイトルを10個”箇条書き”で提案して
  • 悪い例:この記事のタイトルを10個提案して
例を提示する
  • 良い例:「やばい」はポジティブな言葉の例です。「やばい」を使って文章を作ってください
  • 悪い例:「やばい」を使って文章を作ってください
制約条件を追加する
  • 良い例:この文章を200文字以内で要約してください
  • 悪い例:この文章を要約してください

AIは、良くも悪くも人間からの指示を素直に受け止めて回答を作成します。そのため、あいまいな指示のままではあいまいな回答や質問者の求める回答ではない答えが返ってくることも多々あります。

そのため、上記5つのポイントを押さえてより具体的な指示を出すことが大切です。

良いプロンプトと悪いプロンプトの例

プロンプトエンジニアリングのポイントを理解したところで、具体的に良いプロンプトと悪いプロンプトの例をみてみましょう。

まずは、ChatGPTに映画のあらすじ作成を依頼する際のプロンプトです。

悪いプロンプト 映画のあらすじを書いて
良いプロンプト 『シンデレラ』のあらすじを100文字以内で書いてください

悪いプロンプトには、具体性がなくどの映画のあらすじを作成するのかや、タイトルの長さが指示されていません。そこで、映画のタイトルと作成するあらすじの文字数を設定することで良いプロンプトとなるように改善しています。

次に、商品説明文の作成する際のプロンプトをみてみましょう。

悪いプロンプト 商品説明を書いて
良いプロンプト iPhone16の特徴を箇条書きで3つ説明してください。バッテリーの持続時間とカメラ性能に触れてください

こちらの例でも同様に、悪いプロンプトでは商品名や説明文の長さ、どんな項目について触れてほしいのかが指定されておらず、あいまいな指示になっています。そこで、iPhoneの商品説明であることや文字数を指定した上で、バッテリー・カメラ性能という2つの項目に触れることを指示することで、改善しています。

なお、AIに指示を出す際は、最初から完璧なプロンプトである必要はありません。AIからの回答をもとに追加で指示を出すことで、徐々に回答の精度を上げていくことも可能です。

会話形式でChatGPTを活用しよう

ChatGPTを効果的に使うもう一つの方法は、会話形式でやり取りをすることです。

一度の質問で終わらせず、関連する内容を続けて質問することで、AIは前後の文脈を理解し、より精度の高い回答をしてくれます。

たとえば、以下では「ChatGPTについて教えて」という質問から始まり、会話形式で少しずつ指示を明確にすることで、求める回答へとつなげています。

ChatGPTとやりとりしながら求める回答に辿り着く

何度かテキスト入力して求める回答へと導く

このように、質問と回答を繰り返すことでより精度の高い回答を得られるようになるでしょう。

ChatGPTの活用シーン別の具体的な使い方

ChatGPTは、さまざまなシーンで活用可能です。ビジネスの場では、迅速な情報収集や文章作成の効率化に役立ち、プライベートでは趣味や家事のサポートまで幅広く利用されています。

ここでは、ビジネス・プライベートに分けて、それぞれの具体的な活用方法についてみていきましょう。

ビジネスでの活用方法

ビジネスシーンにおけるChatGPTの活用例としては、以下のようなものがあります。

  • リサーチ業務
  • 文章の添削・校正
  • 言語翻訳
  • メール文章作成

それぞれについて、詳しく解説します。 

リサーチ業務

ビジネスシーンにおいては、商品情報や競合他社の情報など、さまざまな情報をリサーチします。ChatGPTではこのようなリサーチ業務も簡単に依頼可能です。

例えば、以下のように「〇〇業界の最新トレンドについて教えてください」 と指示することで、業界のトレンドをリサーチして回答してもらえます。

プロンプト:「IT業界の最新トレンドについて教えてください」

プロンプト:「IT業界の最新トレンドについて教えてください」

文章の添削・校正

ChatGPTは、取引先へのメールや顧客へのお知らせメールなどの文章の添削や校正にも役立ちます。

ビジネス文書は誤字や文法ミスがあると信用に影響します。メールや報告書、プレゼン資料などを自然な言い回しに直したり、適切なフォーマットに整えたりすることもできるので、以下のようなプロンプトを用いて活用してみましょう。

プロンプト:「このビジネスメールを丁寧な表現に添削してください」

プロンプト:「このビジネスメールを丁寧な表現に添削してください」

言語翻訳

海外企業との取引があるグローバルな会社では、英語での連絡も発生するでしょう。ChatGPTでは、日本語から英語、英語から日本語などさまざまな言語の翻訳にも対応しています。

例えば、以下のように連絡事項を日本語から英語に翻訳することも可能です。

プロンプト:「この文章を英語に翻訳してください」

プロンプト:「この文章を英語に翻訳してください」

メール文章作成

ChatGPTでは、ビジネスメールの作成も可能です。適切な敬語表現や礼儀正しい文章を提案してくれるため、急ぎのメールでも適切な内容で送信できます。特にクライアントへの提案メールや、重要な会議への招待状を作成する際に便利です。

以下のプロンプトを例に、活用してみてください。

プロンプト:「取引先への提案メールを作成してください。丁寧な言葉を使ってください」

プロンプト:「取引先への提案メールを作成してください。丁寧な言葉を使ってください」

プライベートでの活用方法

次にプライベートにおけるChatGPTの活用方法として、以下3つを紹介します。

  • 旅行のプランニング
  • 食卓の献立・レシピの提案
  • 外国語の翻訳

生成AIと聞くとビジネス用にも思えますが、プライベートで活用することで日常生活がぐっと豊かになる可能性があります。

旅行のプランニング

旅行の計画を立てるのが苦手な方は、ChatGPTに旅行のプランニングを頼んでみるとよいでしょう。

行きたい場所や予算を入力すれば、おすすめの観光地や宿泊先の情報を提案してくれます。特定の地域の季節ごとの見どころなど、カスタマイズされた旅行プランを立てることが可能です。

以下のプロンプトを例に、ぜひ活用してみてください。

プロンプト例:「1泊2日で東京観光をしたいのですが、どのようなプランが良いですか?」

プロンプト例:「1泊2日で東京観光をしたいのですが、どのようなプランが良いですか?」

食卓の献立・レシピの提案

ChatGPTでは、冷蔵庫にある食材をもとにレシピを提案しすることも可能です。

栄養バランスを考えた献立や、家族の好みに合わせた料理アイデアを提案してくれるので、毎日の食事が楽しくなります。  毎日の献立を考えるのは大変なものです。ぜひ以下のプロンプトを活用してみてください。

プロンプト例:「鶏肉と野菜を使った簡単なレシピを教えてください」

プロンプト例:「鶏肉と野菜を使った簡単なレシピを教えてください」

外国語の翻訳

ChatGPTは、プライベートで外国語を学ぶ際にも役立ちます。旅行先で使うフレーズの練習や、海外ドラマのセリフを理解するのに活用できるので、勉強が楽しくなりますよ。

プロンプト例:「この日本語の文章をフランス語に訳してください」

プロンプト例:「この日本語の文章をフランス語に訳してください」

面白い活用方法

上記で紹介した活用例以外にも、ChatGPTにはさまざまな活用方法があります。以下では、ChatGPTのユニークな活用例を紹介します。

大喜利 

ChatGPTは創造的なアイデアを引き出すのにもおすすめです。例えば、大喜利のテーマを与えると、ユーモラスな回答を作ってくれるでしょう。友人とのパーティーや、ちょっとした余興で盛り上がること間違いなしです。

プロンプト例:「動物たちがオンライン会議をしたらどんな会話になる?」

プロンプト例:「動物たちがオンライン会議をしたらどんな会話になる?」

体の痛みの分析

ChatGPTに「腰が痛いのはなぜ?」といった質問をすると、一般的な原因や対策を教えてくれます。また、生活習慣の改善ポイントなどもも教えてもらうらえるため、非常に役に立ちます。

プロンプト例:「肩こりを解消するストレッチを教えてください」

プロンプト例:「肩こりを解消するストレッチを教えてください」

ChatGPTの応用的な使い方

ここからは、ChatGPTの応用的な使い方として、以下2つを紹介します。

  • 音声応答機能
  • 画像認識機能

それぞれについて、詳しくみていきましょう。

音声応答機能の使い方

ChatGPTの音声応答機能では、まるで人間と会話するかのように声だけでChatGPTを活用できます。使い方は簡単で、以下の手順で利用可能です。

  • ChatGPTのスマホアプリを開く
  • 右下のマークをタップ
  • 音声を選択する画面が表示されるため、AIが返答する際の音声を選択する
  • マイクに向かって話しかける

回答時の音声は、まるで人間と話しているかのような自然な音声です。無料版でも音声応答機能は利用できるので、一度使ってみるとよいでしょう。

画像認識機能の使い方

ChatGPTの画像認識機能は、写真やイラストから文字や物体を正確に認識し、情報を抽出する機能です。

例えば、会議で書かれた手書きのホワイトボードを写真に撮影すれば、その内容をテキストデータとして素早く変換できます。また、画像に写っている人や物の特徴や固有名詞を書き出してもらうことも可能です。

使い方は、プロンプトを記入する欄の左側にある「+」ボタンから「写真を添付する」を選び、画像を追加した上で指示を記入するだけです。「画像に写っている文章をテキストにして」「画像に写っている観光地はどこ?」などと質問することで、画像の内容をもとにした回答を得られるでしょう。

ChatGPT活用にあたっての注意点

ChatGPTは非常に便利なツールですが、使用する際にはいくつかの注意が必要です。

まず、AIが生成する情報は必ずしも正確とは限りません。AIは膨大なデータから回答を作成するため、場合によっては誤った回答をすることもあるのです。

実際にOpenAIも、AIが提供する情報は常に正確である保証はないと明示しています。また、欧州委員会のレポートでは、AIの回答には時折偏ったデータや誤情報を含む可能性が指摘されており、医療や法律などの分野で特に慎重な使用が求められています。

法律や医療に関する内容はもちろん、公に発信する内容の作成する際には、ファクトチェックなどを行い、情報に誤りがないかを別途チェックする必要があるでしょう。

AIはあくまでも人間の作業をサポートするために活用し、最終的なチェックや判断は人間が行うのが得策です。AIは非常に便利ですが、注意点をしっかり押さえたうえで活用するようにしましょう。

有料版のChatGPTの料金・プラン

ここからは、ChatGPTの有料プランについてそれぞれの違いや特徴を紹介します。無料版のChatGPTについても改めて紹介するので、どのプランにするか迷っている方はぜひ参考にしてください。 

Free:個人利用向けの無料プラン

ChatGPTの無料プランは、誰でも手軽に利用できるため、初めてChatGPTを使う人におすすめです。基本的な会話や文章生成、簡単な情報取得など、基本的な機能は問題なく利用できます。

ただし、利用する時間帯によってはアクセスが集中し、応答が遅くなることがある点には注意が必要です。また、無料プランでは最新のAIモデルへのアクセスが制限される場合があります。プライベートでたまに使用する分には便利ですが、高度な分析や複雑な文章生成には少し物足りなさを感じることもあるかもしれません。

Plus:個人利用向けの有料プラン

Plusプランは、月額20ドル(約3,000円)で利用できる有料版です。最大の利点は、混雑時でも安定してAIにアクセスできることでしょう。特に、時間に制約のある仕事やプロジェクトを行う人にとっては、迅速な応答が得られることが大きなメリットです。また、最新の高性能AIモデルを利用できるため、生成される文章の質が高く、複雑な質問にもより的確に答えてもらえるのも利点といえます。

Plusプランは、多くのユーザーがビジネス用途で利用しています。例えば、ライターがクライアント向けのコンテンツを作成する際、短時間で質の高い文章を生成することで、業務の効率が向上したという事例もあります。

回答の安定性とパフォーマンスを重視する方には、Plusプランがおすすめでしょう。

Team:チーム利用向けの有料プラン

Teamプランは、企業やプロジェクトチーム向けの有料プランで、複数人が同時にChatGPTを利用する場合におすすめです。ユーザー1人あたり月額25ドル(約4,000円)の年額課金、または月額30ドル(約4,600円)の月額課金で利用可能です。

Teamプランには、チーム専用の管理機能があり、メンバーの利用状況を一元的に管理できます。AIを活用してアイデア出しやデータ分析などの共同作業をスムーズに行える点が大きな魅力です。

ミーティング中にアイデア出しなどで頻繁にChatGPTを使う場合は、Teamプランの導入を検討してみましょう。

Enterprise:大企業や開発企業向けの有料プラン

Enterpriseプランは、大規模な組織向けに提供されているプランです。料金は個別見積もりとなっており、詳細はOpenAIの営業チームに問い合わせる必要があります。

最大の特徴は、特にセキュリティとカスタマイズ性に優れている点です。大量のデータを扱う企業や、独自の開発プロジェクトにAIを組み込みたい場合に最適といえるでしょう。高度なデータ保護機能が備わっているため、機密情報を安全に管理できるのも魅力です。

ChatGPTと連携して別サービスを開発したり、自社の顧客対応システムを開発したりといった大規模な用途で使用する場合は、Enterpriseプランを検討しましょう。

ChatGPTに関するよくある質問

最後に、ChatGPTに関するよくある質問を紹介します。似たような疑問を抱えている方は、ここで解消しておきましょう。

ChatGPTの利用規約は?

ChatGPTには、OpenAIが定める利用規約が設けられています。

利用規約では、ユーザーがどのようにAIを利用できるか、また禁止されている行為などについて具体的に説明されています。

特に、サービスを商業利用する場合や、第三者の権利を侵害するような使い方は制限されているので注意しましょう。また、情報の正確性や制作物の責任の帰属先についても明記されているので、利用前に必ず確認するようにしてください。

ChatGPTのAPIはありますか?

ChatGPTにはAPIが用意されており、さまざまなアプリケーションやシステムにAIの機能を統合することが可能です。

APIを使えば、自動返信システムやデータ分析ツールの開発、顧客サポートの自動化など、幅広い分野でChatGPTをを活用することができます。なお、APIを使用する際には、使用量に応じた料金体系が設けられており、頻繁に利用する場合はコストが発生する点にも注意が必要です。

ChatGPTに関する問い合わせはどこにすればいいですか?

ChatGPTに関する質問や問題がある場合は、OpenAIのサポートチームに問い合わせるのが確実です。

公式サイトには、サポート専用ページがあり、そこから問い合わせフォームにアクセスできます。よくある質問や質問に対する回答がまとめられているヘルプセンターも用意されているので、まずはこちらを確認するとよいでしょう。

また、利用者同士で情報を共有するコミュニティフォーラムも用意されています。他のユーザーからアドバイスをもらうことができる場合もあるでしょう。

なお、OpenAIからのサポート対応は基本的に英語です。上記で紹介した英語から日本語への翻訳などを活用して、サポートを受けましょう。

ChatGPTの最新情報・アップデート情報

ChatGPTはリリース以降、数多くの機能が追加・改善されています。

以下では、これまでの主なアップデートを年表形式でまとめて解説します。

2024

– 5月13日:「GPT-4o(オムニ:omni)」が登場し、音声・画像・動画の認識速度が向上しました。会議でのリアルタイム通訳や、工場での画像分析による安全管理が迅速に行えるようになり、国際的なビジネス展開や生産現場の効率化に貢献しています。
このように、ChatGPTは多機能なAIツールとして進化し続け、さまざまな場面で活用されています。最新情報はOpenAIの公式サイトで随時確認できるので、気になる方はチェックしてみましょう。

– 2月15日:動画生成機能「Sora(ソラ)」が発表され、テキストを入力するだけでプロフェッショナルな動画を自動生成できるようになりました。これにより、プレゼン資料や広告コンテンツが簡単に作成でき、制作コストと時間の削減が実現しました。

2023

– 9月25日:「GPT-4V(ビジョン:Vision)」が導入され、音声入力や画像入力が可能になりました。音声での質問や画像の内容を解説してもらうといった使い方ができ、教育やクリエイティブな作業で重宝されています。

– 8月28日:ChatGPT Enterpriseが発表され、企業向けに強化されたサービスが提供開始。無制限の高速GPT-4アクセスや高度なセキュリティ機能が含まれ、企業はデータの安全性を保ちながらAIを活用できます。これにより、顧客対応の自動化や高度なデータ分析が可能になり、業務の生産性が大幅に向上した事例も多く報告されています。

– 7月10日:「Code Interpreter(コードインタープリタ)」機能が導入されました。これにより、Pythonコードを使ったデータ分析やグラフ作成が可能となり、データサイエンティストやエンジニアにとって非常に便利なツールとなりました。

– 5月12日:Webブラウジング機能とサードパーティプラグインのベータ版が登場しました。これにより、AIがインターネットから最新の情報を取得し、他のアプリケーションと連携して作業を効率化できるようになりました。

– 3月14日:GPT-4がChatGPT Plusユーザー向けに提供開始。従来のモデルよりも推論能力が向上し、複雑な質問や指示にも対応できるようになりました。これにより、ビジネスや研究分野での利用が広まり、文章生成の正確性と応用範囲が大幅に拡大しました。

2022

– 11月30日:ChatGPTのプロトタイプが公開され、誰でも無料で利用でき、自然な会話や高品質な文章生成が話題となりました。特に、教育現場やライティングの分野で注目を集め、多くの人がこの革新的なAIの可能性を体験し始めました。

まとめ:ChatGPTを業務に取り入れることは必須

ChatGPTは、現代のビジネス環境で作業効率を高めるために欠かせないツールとなっています。ChatGPTを活用することで文章作成やアイデア出しがスムーズになり、チームの生産性も向上するでしょう。また、タスクの自動化やデータの簡単な分析も行えるため、これまで多くの時間を費やしていた作業を大幅に効率化できます。

AI技術が進化し続ける中、企業の競争力を保つためには、最新のテクノロジーを積極的に取り入れることが求められます。ChatGPTは単なるチャットボットではなく、マーケティング・カスタマーサポート・教育・研究など、さまざまな場面で役立つツールです。膨大なデータや情報を基に意思決定をサポートしてくれるため、多くの企業が導入を進めています。

とはいえ「ChatGPTの導入はハードルが高い」と感じている企業も多いでしょう。自社にAIの導入・活用ノウハウがない場合は、導入支援サービスの利用も検討してください。導入支援サービスであれば、AIの導入はもちろん、導入後の運用方法についてもサポートが可能です。