XRを活用した次世代買い物体験事例12選

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Appleが次世代のXR端末「Apple Vision Pro」を発表するなど、XR関連の市場は大きく成長を続けています。

そんなXRは日々進化しており、我々の身近な買い物に関するサービスも増えています。

本記事ではそんなXR事例の中でも、新しい買い物体験を実現する次世代のXR事例をご紹介いたします。

<目次>

ナイキのWeb3.0プラットフォーム「.Swoosh」による次世代の買い物方法

ナイキは新たなプラットフォーム「.Swoosh」を発表し、次世代のXR事例として新しい買い物体験を提供しています。「.Swoosh」では、デジタルアイテムの収集、売買、制作が可能です。このプラットフォームは、Meta Questの販売再開にも貢献し、2年ぶりのリリースとなります。

「.Swoosh」はWeb3技術を使っています。これにより、ユーザーは自分のデジタルアイテムを所有し、自由に操作できます。このプラットフォームは、Nike Virtual Studiosが開発したもので、バーチャルな空間にはNikeの仮想アパレル、フットウェア、アクセサリーなどが含まれています。また、「.Swoosh」はメタバース内で活動するためのクローズドベータ版として展開されており、Polygon上に構築されています。

「.Swoosh」の技術的な優位性は、ユーザーが自身のデジタルアイテムを所有し、自由に操作することが可能です。さらに、最新のWeb3技術を活用することで、ユーザーはデジタルアイテムを自由に利用し、革新的なショッピング体験ができます。

このプラットフォームは、ファッション業界におけるWeb3の進化をリードし、顧客に革新的な買い物体験を提供しています。「.Swoosh」の登場により、ユーザーはXR技術の力を借りて、没入感のあるデジタルショッピングを体験できるでしょう。

アリババがHoloLens MRで実現するリアルな仮想ショッピング体験

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アリババは、HoloLensで商品の詳細な説明やレビューを見ながら、実際の店頭にいるかのような臨場感のあるショッピング体験を提供しています。このデモ体験は、中国・杭州で開催されたTaobao Maker Festivalで初披露され、アリババのブランド体験を提供し、ファンを増やす狙いがあります。

HoloLensを装着したユーザーは現実空間に仮想のショッピングモールが現れ、商品を手に取ったり詳細情報を確認したりできます。顔認識技術を活用して、個別に商品を提案することも可能です。

MRの優れた点として、現実空間と仮想情報の融合によるリアルな体験、身近な技術であること、現実空間と仮想情報の相互影響による操作性が挙げられます。さらに、空間マッピングによって現実空間の形状を認識し、仮想オブジェクトを投影できます。

アリババはAR技術も開発し、「Taobao Buy」というARショッピングコンテンツを提供しています。ARスタートアップの買収も行い、AR技術の開発にも力を入れています。アリババは次世代のショッピング体験において、XR技術を積極的に活用しています。

クルマ選びの新しい方法として注目される「UNIVERSE バーチャルショールーム」

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株式会社ネクステージが導入した「UNIVERSE バーチャルショールーム」は、VR技術を取り入れた新たな在庫確認サービスです。

在庫車両を撮影した映像をVR空間に投影し、専用のVRゴーグルをつけることでユーザーは車両の色合いや形状、内装などの雰囲気が確認できます。これにより、これまでスペックや平面的な画像の確認にとどまっていた他店舗にある在庫車両でも、よりイメージを膨らませながら選ぶことができます。

また、在庫車両の内外装の確認にVRを活用したサービスは国内初の試みであり、クルマ選びの新しい方法として注目されています。このサービスにより、ユーザーは車両の内外装を360度見回すことができ、クルマ選びがよりリアルになりました。

次世代のクルマ選びの方法として、今後もVRの活用が加速していくことが予想されます。

BEAMSのメタバース店がVRでバーチャルな買い物体験を実現

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BEAMSのメタバース店は、世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット」に5度目の出店中で、原宿にバーチャル拠点を設置しています。このメタバース店は、次世代のXR技術を活用して顧客に魅力的な仮想ショッピング体験を提供しています。

特徴的な点として、顧客はVR空間で商品を体験することができます。仮想的な試着や商品の体感を通じて、リアルな購買体験を得ることができるのです。さらに、アバターなどの3Dアイテムや実際の商品の売買も可能です。

また、バーチャル接客サービスが提供されており、接客スタッフがランダムに登場し、対話やサポートを行います。さまざまなサービスや機能が充実しており、アバター用3Dファッションの販売やコラボコンテンツの提供など、多彩な選択肢があります。

BEAMSのメタバース店は、従来のオンラインショッピングとは一線を画し、より相互作用があり、豊かな買い物体験を実現しています。顧客は仮想空間で商品を体験し、アバターやリアル商品を購入することで、新たな形のバーチャルなショッピング体験を楽しむことができます。

次世代のXRで実現する革新的な家具ショッピング体験【ENENオンラインストア】

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新しい家具ブランド「ENENオンラインストア」は、次世代のXR技術を駆使して革新的な買い物体験を提供しています。このサービスでは、リアルタイムで多彩な家具コレクションを自宅から簡単に閲覧できます。仮想現実(VR)ヘッドセットを使用することで、まるで実際にショールームに足を運んでいるかのような臨場感を体験できます。

ENENオンラインストアの最大の魅力は、その豊富な選択肢です。ユーザーは直感的に様々なスタイル、デザイン、サイズの家具を仮想空間で探索し、自分の理想にぴったりのアイテムを選ぶことができます。さらに、リアルタイムで詳細な仕様や製品情報を取得できるため、自信を持って最適な選択を行うことができます。

ENENオンラインストアは、また、家具の実際の配置も仮想空間で体験できるのが特徴です。自宅のレイアウトやインテリアに合わせてデジタルで家具を配置し、部屋全体の雰囲気をリアルに確認できます。これにより、購買意欲が高まり、満足度の高い買い物体験が実現します。

ZOZOCOSMEをARで試せる!「ZOZO ARメイク」

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ZOZO ARメイクは、ZOZOTOWNアプリで提供されるARメイクアップサービスです。高度なAR技術とAI技術を駆使し、ユーザーは自分の顔に実際のコスメを試すことができます。自分の顔をアプリに映すだけで、さまざまなコスメを試せます。また、メイクの濃淡調整やON/OFF切り替え機能を使えば、実際にコスメを使用した時の色合いやテクスチャーをイメージしやすくなり、アイテム選びの手助けになります。

ZOZO ARメイクは、次世代のXR事例の一つであり、新たな買い物体験を提供しています。ユーザーは自宅でZOZO ARメイクを使い、さまざまなコスメを試すことで、自分に合ったアイテムを見つけることができます。また、ZOZO ARメイクはユーザーの顔の特徴を分析し、自分に似合うメイクを提案することも可能です。

ZOZO ARメイクは、ユーザーの買い物体験を向上させる革新的な技術です。今後、ZOZO ARメイクのような技術が普及することで、ユーザーはより便利で快適な買い物ができるようになるでしょう。

グラニフがARでスニーカーを試着できるNFTを発売

グラニフ社の人気オリジナルキャラクター「Control Bear」の15周年記念の第1弾NFTプロジェクトは、新しい買い物体験を提供する次世代のXR事例です。このプロジェクトでは、AR着用体験を楽しめる3DスニーカーNFTが発表されました。これにより、従来の買い物体験にはなかったリアルな試着体験が可能となりました。3Dスニーカーをコレクションするだけでなく、実際にARで着用し、他の人と共有することもできます。デジタルと現実が融合した新しいNFT体験を通じて、より鮮明な商品イメージができます。

このプロジェクトでは、10色の美しい発色とスニーカーの色にインスパイアされたカラーネーミングが特徴です。個々のユーザーに特別な1足を提供することで、より一層の個別化を実現しています。また、グラニフ社とJoyfa FZCOの共同プロジェクトとして展開されており、世界で唯一の3DスニーカーNFT「Control Bear on Sneakers」がNFTマーケットプレイスのOpenSea上で販売されています。

バーチャルストアCMS「KuZuKiRi360」が次世代の買い物体験を実現

KuZuKiRi360

バーチャルストアCMS「KuZuKiRi360」は、次世代のXR技術を使って新しい買い物体験を提供するサービスです。このサービスでは、バーチャル空間での決済と商品アイテムの連携が可能になりました。

ユーザーはリアルなショッピング体験をバーチャル空間で楽しめます。さらに、バーチャルストアCMS「KuZuKiRi360」は、バーチャルストア、VR施設案内、VRツアー、VR研修など、様々な用途に対応しています。

豊富な機能を備え、制作から運営まで一貫してサポートすることで、企業や個人が簡単に自身のバーチャルショップを立ち上げることが可能になります。

バーチャルストアCMS「KuZuKiRi360」とShopifyの連携により、ユーザーは簡単な手続きでバーチャル空間で直接商品を選んで決済を完了できます。

これにより、よりリアルで没入感のある買い物体験が実現しました。バーチャルストアCMS「KuZuKiRi360」は、次世代のXR技術を駆使し、便利で楽しい新しい買い物体験を提供しています。

大丸松坂屋百貨店で日本初の「リモート型」接客案内サービス実証実験開始

大丸松坂屋百貨店

大丸松坂屋百貨店で行われた日本初の「リモート型」接客案内サービス実証実験は、次世代のXR技術を駆使した新しい買い物体験を実現する事例です。バーチャルキャラクター「xR Cast」による接客を提供し、ディンプル社と株式会社kiwamiが共同開発しました。

大丸梅田店の案内所では、「xR Cast HoloPhone」というアバター接客システムを導入し、3Dアバターのバーチャル店員が高品質なリモート接客案内を提供します。これにより、従来の対面接客に代わる新たな形でお客様に「おもてなし」を提供することが可能です。

このサービスは、店舗DXを実現するために多岐にわたるデジタル要素技術を活用した先進的な通話システムであり、ディンプル社の登録人材からはコミュニケーション力に優れた人材が多く集まっています。

バーチャルなキャラクターによる接客を通じて、リモート環境でも高品質な接客体験を提供し、お客様に満足度の高い買い物体験を提供することを目指しています。

ゼビオグループ、オンライン接客とVRでスポーツ用品売場を改革

ゼビオ

ゼビオグループは、スポーツ用品売場をテクノロジーで改革するために、「オンライン接客」と「VR」の試験導入を行いました。

この試験導入により、ゼビオグループは顧客に対して革新的な買い物体験を提供することができます。まず、「オンライン接客」では、専門的なスポーツナビゲーターによる接客サービスを提供します。顧客は自宅にいながら、専門家のアドバイスを受けながらスポーツ用品の購入や相談ができます。時間や場所に制約されず、便利に利用できる点が特徴です。

そして、「VR」技術の活用により、没入感のある新しいスポーツ体験を提供します。顧客はVR空間上でサーブのコントロール練習や本格的なマシントレーニングが体験できます。さらに、VR上で卓球の反発係数や摩擦係数などを再現し、スポーツ用品の販売にも応用できます。

ゼビオグループのこの試験導入は、顧客により充実した買い物体験を提供するための技術的な優位性を示しています。スポーツ愛好家は、専門家のアドバイスを受けながら自宅からでもスポーツ用品を選び、没入感のある仮想空間でスポーツを楽しめます。

ニトリのAR家具設置サービスが、家具の購入をより簡単で便利に

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ニトリは、家具をAR技術を用いて仮想的に部屋に設置するサービスを提供しています。これにより、購入前に家具の配置やサイズ感をARで確認できます。

このサービスでは、スマートフォンやタブレットを使用してニトリの家具を選び、自宅の実際の空間にARで家具を設置します。家具がリアルに表示され、部屋のイメージを直感的に把握できるため、購入前の迷いや不安を軽減します。

この事例の技術的に優れた点は、AR技術を活用してリアルな家具の配置を仮想空間で再現することです。顧客は実際の家具が自宅にどのようにフィットするかを直感的に把握し、失敗を防ぐことができます。また、このサービスは利便性も高く、スマートフォンやタブレットがあれば簡単に利用できます。

ニトリのAR家具設置サービスは、次世代のXR技術を活用して顧客に新しい買い物体験を提供しています。家具の購入に際して迅速で確実な判断を下し、お客様の満足度を向上させることができるでしょう。

JINS、オンラインショップに「リアルタイム3D試着」機能を導入

jins

JINSは、オンラインショップでのバーチャル試着機能「リアルタイム3D試着」を提供しています。この機能を使用することで、顧客は自宅やオフィスからスマートフォンやパソコンを通じてJINSの眼鏡を仮想的に試着することができます。

リアルタイム3D試着は、顧客が自分の顔の写真をアップロードすることで、AIと3D技術が顔の形状や特徴を解析し、最適なフィット感のある眼鏡をリアルタイムで試着することができます。また、仮想の鏡の位置や角度を調整することで、自然な試着体験を提供します。

この事例の技術的に優れた点は、リアルタイムの3D試着技術を用いた顔の解析と眼鏡の仮想試着が可能な点です。顧客は自宅で手軽に眼鏡の試着ができ、実際に店舗に行かなくても自分に合った眼鏡を選べます。

JINSのリアルタイム3D試着は、次世代のXR技術を活用して顧客に新しい買い物体験を提供しています。眼鏡の選び方やフィット感の確認において、時間と労力を節約し、顧客の満足度を向上させることができるでしょう。

まとめ

様々な事例を紹介してきましたが、こうしたサービスがどんどん身近になっていることにお気づきになったのではないでしょうか?XRサービス黎明期では使い勝手が悪かったり、利用するハードの価格も高かったりと、XRサービスを利用するハードルは非常に高いものでした。

しかし日々サービスは進化し顧客体験も非常に高いレベルになってきました。また、ハードウェアも選択肢が増え価格も落ち着いてきたということで、より利用するハードルは下がったと言えるでしょう。この流れはこれからも続くと予想されますので、ぜひ今回紹介した事例だけでなく、XRサービスを積極的に体験、導入をされてみてはいかがでしょうか?