外国人労働者の教育時間を半減!動画マニュアルの利点

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

労働人口の減少に伴い、小売業界は採用難に直面しています。そうした中、多くの店舗で進められているのが「外国人労働者の採用」です。

しかし、現場での教育には多くの課題が見受けられます。

言葉の壁が原因となり思うように教育が進まなかったり、多忙ゆえに十分な教育指導が行われなかったりしているのです。

今回は、採用した外国人労働者を教育する上でなぜ時間がかかるのか、その原因を分解していき、これから店頭やバックヤード作業を担っていく外国人スタッフの教育を効率よく行う「動画マニュアル」のポイントをご紹介します。

外国人労働者の教育に時間がかかる原因

外国人労働者のバックグラウンドは、私たちの想像以上に多様性に溢れています。だからこそ、教育プロセスにも時間がかかってしまう傾向にあります。そして、その原因を探ると、次の3つの点が浮かび上がってきます。

原因① 言葉の壁

採用した外国人労働者の多くは、一定レベルの日本語を話せる状態にあるでしょう。しかし、業務寄りの事柄を話すと、首を傾げられてしまうこともあります。日本語での会話に求められるボキャブラリー(語彙)の量は、世界的に見てもかなり多いため、私達日本人が日常的に活用している用語や「これくらいは知っているだろう」と思って投げかけた言葉も思いのほか通じないものです。

このような前提を踏まえると、一つの業務内容を指導するだけでもまずは意思の疎通を図る必要があり、教える側・教わる側の双方に非効率が生じることは想像に難くないでしょう。

原因② 文化・慣習の壁

日本の商習慣は、なかなか外国人からは理解されづらいものです。どのような行為が顧客を不快にしてしまい、何が喜ばれるものなのか。普段日本人が無意識に行っていることも多いため、それらの意味や背景をきちんと説明しなければなりません。

例えば、「いらっしゃいませ」といった掛け声の意味、お辞儀の角度が持つ意味、一つひとつの所作が相手に与える印象など、外国人から見ると日本の文化・慣習を一から理解する必要性がある、といった具合です。

このような点を徹底して実行してもらうまでには、一定の指導量が必要となることは間違いないでしょう。

原因③ 教育時間が取れずOJTのみ

そもそも人手不足に頭を悩ませている現場において、十分な教育時間を取ることは困難を極めます。本来は研修で取得した基礎知識を踏まえた上で、現場でのOJTを行うことが理想といえるでしょう。しかし、初めから現場でのOJTを実施するとなると、体系的な知識を身に着けることができず、どうしても学習に時間を要してしまうものです。

これらのような点がネックになり、外国人労働者に対する教育時間は総じて時間がかかる傾向にあります。

こういった問題点を解決するためには、どのような方法があるのでしょうか?

近年、普及や活用が進み、その効果が認められ始めているツールが「動画マニュアル」です。

多言語対応した動画マニュアルで反復教育

小売店のサービス品質を維持・向上させる上で欠かせない、オペレーションマニュアル。スタッフが業務の基礎知識や手順、注意点を把握する上で重要な役割を果たします。

そして、前述した教育にまつわる課題解決を図るためには、これらのマニュアルを「紙媒体」ではなく「動画」にすることが有効です。動画によって多言語化することで、言葉や文化・慣習の違いを乗り越え、教える側のスタッフが教育に充てる時間も最小化することができるのです。

主要な国の言語を事前にマニュアル対応

まずは、スタッフの国籍に合わせて、多言語マニュアルを作成しましょう。ここでは明確な優先順位をつけて、取り組むことが必要です。

その上で、これらのマニュアルを元に動画を制作します。動画であれば、文字や音声情報と画像・映像を組み合わせて伝えることができるため、その内容を具体的な業務シーンと結び付けて伝えることが可能です。

動画なので自己学習ツールとしても活用

動画の大きなメリットは、実際の映像を通じて、「動画の流れ」や「言葉の発音」を何度も繰り返し学べることです。文字や図だけでは説明が難しい内容も、動画であれば一人で学習することが可能でしょう。教える側のスタッフが隣にいなくても、一人で学習が可能であることです。また、音声と映像によって深く業務を理解でき、わかりづらい点は何度も繰り返し視聴できることも利点の一つです。

動画マニュアルを利用できているか定期的なチェックフローを作る

動画マニュアルの効果を最大化するためには、一度動画をつくっただけで終わらせてはいけません。一定の期間を区切り、テストや実地試験といったチェックの仕組みを設けることが大切です。学習内容がきちんと身に付いているか、定期的にチェックできるフローを確立していきましょう。

まとめ

今回ご紹介した動画マニュアルのポイントは、「紙マニュアルから動画マニュアルへの転換」と「多言語化」にあります。そして、ただ動画を制作するだけではなく、学習内容の定着やサービス品質向上に繋げるまでの一連の流れを組み立てることが肝になります。

また、マニュアル自体の品質向上を目指し、定期的な更新を行うことも大切です。視聴したスタッフからのフィードバックをいくつか取り入れるだけでも、後に動画を視聴するスタッフの理解度を効率的に高めることができます。

テックファームのタブレットカスタマイズソリューション「THCP」
現場の人間が操作するマニュアルタブレットや遠隔制御する据置タブレットなど、高いセキュリティ機能を持たせながら、タブレットを管理・制御しやすくするソリューションです。