コロナ禍でも成功!SNSライブ配信・有料配信サービスまとめ

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コロナの影響が長く続いたことでエンタメ関係のライブイベントは開催を中止・延期するケースが続いています。

従来の方法で収入を得ていたアーティストは収入を得られなくなり、エンタメ企業にとって資金の調達が難しくなるなど、新しいマネタイズの方法を採用する必要が出てきています。

しかし、ライブ配信によるマネタイズの方法やサービスの概要がよくわからないという方も多いでしょう。

本記事ではライブ配信サービスを利用できるプラットフォーム選びの参考となるように、それぞれの情報をまとめています。そのうえで、有名なSNSライブ配信・有料配信サービスをピックアップし、概要、ユーザー層、マネタイズ方法、成功事例に分けて詳しく紹介します。

SNSライブ配信・有料配信サービスでのマネタイズとは

コロナの影響でさまざまなSNSライブ配信サービス・有料配信サービスが人気を獲得しています。特に、有料配信によるマネタイズを行い、収入や資金の調達、売上不足を補填するアーティストやエンタメ業界関係者が増えています。ここでいうマネタイズとは、ライブの配信を通して収益化を行うことです。具体的には、ライブ配信することで「投げ銭」の機能やギフトの送付機能からポイントを得て、それを還元することで収入を得るのです。

主に歌手やアイドルといったライブ活動するアーティストやそれを支えるプロダクションなど幅広い領域に活用されているのです。音楽や芸能など、さまざまな業種の配信者が生まれ、チャネルの増加で視聴者との距離が縮まり、新しいコミュニケーションが生まれているのです。そこで、今後SNSマネタイズ・有料配信がビジネスの大きな変化をもたらす可能性についても解説します。

ライブ配信サービスと活用成功事例

ライブ配信サービスは多くの配信者によって、活用事例が蓄積されており、一部の成功者を生み出しています。そこで本章では、各SNS・配信サービスでどのようなマネタイズの取り組みが行われているのかについて紹介します。

YouTube

概要

YouTubeは、すでに利用されている方も多いでしょう。アメリカ発のインターネットを通じて動画を共有するサービスで、投稿や視聴が基本無料で行えます。そして、YouTubeのライブ配信者とはYouTubeの広告収入を得て活動するYouTuberのことです。

著名YouTuberとしては、2020年にチャンネル総再生回数ランキング1位の「Junya.じゅんや」や動画再生ランキングで1位の「Kota Mino Kids Channel / こたみのチャンネル」、同時タイアップで再生回数1位の「NetEase Games/網易娯楽」が挙げられます。最近は芸人の江頭2:50や佐藤 健、手越祐也、NiziU、川口春奈など芸能人の参入も増加しており、さらにYouTuberの活躍の幅が広がっています。

参考:「2020年ランキング総括!1年間で最も再生されたチャンネルや動画は?「インフルエンサーパワーランキング by BitStar」を発表!(株式会社BitStarプレスリリース)

ユーザー層

YouTubeを視聴するユーザーの年齢層は、10~20代が90%以上、30~40代でも80%以上、50代が75%、60代は44%という結果です。年齢が上がるごとに減少し、60代を区切りに一気に利用割合は低下します。

参考:「令和元年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書(総務省)

マネタイズ方法

広告収益

広告収益では、「ディスプレイ広告」、「オーバーレイ広告」、「動画広告」の広告収益を獲得するマネタイズ方法です。動画広告にはバンパー広告やスキップ可・不可それぞれの広告があり、自分の動画に対して広告を設定することができます。

報酬を受けとるための要件:18歳以上、あるいはAdSense経由での支払いに対応できる18 歳以上の法的な保護者がいる。また、広告掲載に適したガイドラインに準拠したコンテンツの作成が必要。

チャンネルメンバーシップ

チャンネルのメンバーが月額料金(5段階に設定)を負担することで、YouTuberが提供する特典(絵文字、バッチ、各種アイテムなど)を獲得できるようにし、手数料を引いた収益を受け取れるマネタイズ方法です。
報酬を受けとるための要件:18歳以上、チャンネル登録者数が1,000人以上など。

グッズ紹介

グッズ紹介とは、要するにオリジナル商品の販売のことです。ファンが動画再生ページで紹介された公式ブランドグッズを閲覧して購入できるマネタイズ方法を指します。
報酬を受けとるための要件:18歳以上、チャンネル登録者数が1万人以上。

Super ChatとSuper Stickers

Super Chatでは投げ銭機能の利用が可能です。ファンが料金を支払って、チャットストリーム内で自分のメッセージを目立たせることができる課金式のマネタイズ方法です。Super Stickers はデジタルまたはアニメーションの画像で、ライブ配信やプレミア公開中に購入して利用します。ファンから配信者へ、挨拶や賞賛、サポートの表明、ライブ配信中の内容に対する気持ちを伝えることができます。
報酬を受けとるための要件:18歳以上、Super Chat、Super Stickersを利用できる国や地域に住んでいる。

YouTube Premium

YouTube Premiumユーザーがコンテンツを視聴したとき、その利用料金の一部を得られるマネタイズ方法です。視聴時間より、収益が分配される仕組みが作られています。
報酬を受けとるための要件:YouTube Premiumユーザーに視聴されるコンテンツを作成していること。

企業PR

チャンネルが大きくなることで得られるのが企業案件です。商品やイベントの宣伝と引き換えに報酬を受け取るため、広告や投げ銭とは別に収益を得られることが特徴。登録者の数に左右される案件のため、フリーの個人は事務所入りすることも検討しましょう。

マネタイズ成功事例

成功事例として、HikakinTVではチャンネル登録者数約739万人時点で月額約1,780万円の収入と目されています。また、竹脇まりなはフィットネス動画のヒットを機に登録者数が100万人を超え、高効率のマネタイズを実現しています。チャンネル登録者数の多さはファンの数に直結し、ライブの開催で投げ銭や広告収入によるマネタイズを成功に導くのです。

Instagram

概要

Instagramとは2010年にiOSアプリで登場した画像・動画を投稿するSNSです。Facebook社の子会社であるInstagram inc.が提供しています。近年は「インスタ映え」という言葉が流行するなど、食べ物やイベントを撮影して加工するといったビジュアルを重視した画像や動画が人気です。

さらに、通常の投稿に加えて、生放送のようにリアルタイム配信ができるインスタライブの機能が使用できます。これによりコメントや返信の機能など相手と直接つながっている感覚を体感。普通の人でもスマホ一台でライブ配信を可能とします。

ストーリーズ(通常の投稿と異なり24時間で内容が自動的に消える)の利用が7割で、日本のInstagramユーザーがハッシュタグ検索をする回数はグローバル平均の3倍と評価されています。

有名Instagramerには、美容系トップの高城彩香や濱田あおい、ファッション系トップのげんじ、女性の支持を集める同じくファッション系のayakanekoやmayumiが知られています。芸能人Instagramerとしては、渡辺直美やローラ(ROLA)、水原希子、テレビ媒体でも人気の高い岡村隆史などが挙げられます。また、海外Instagramerには、サッカー選手の世界的著名人であるクリスティアーノ・ロナウドやリオネル・メッシがいます。彼らはサッカークラブの契約金とは別に30億円以上を稼ぐInstagramerとして圧倒的な影響力を持ちます。

参考:
social Insight Instagram 人気ランキング(株式会社ユーザーローカル)
The World’s Top 50 Influencers Across Social Media Platforms(Visual Capitalist)

ユーザー層

Instagramの国内ユーザー数(利用者数)は月間3,300万人、ユーザー層は女性が67%、男性43%と女性の方が積極的に利用している形です。年齢別にチェックすると、15~19歳は65%、20代は57.3%、30代は47.8%、40代は40.2%、50代は29.4%となっています。10代の割合は高いですが、50代以上はInstagram利用者が比較的少ない印象です。

参考:「【2021年最新版】Twitterユーザーによる「企業公式アカウント利用実態調査」結果発表!(アライドアーキテクツ株式会社)

マネタイズ方法

企業PR

企業からInstagramerとして宣伝の価値をみいだされることによりオファーをもらい、商品紹介を通して報酬を受け取るマネタイズ方法です。企業からの要望に応えた投稿や内容によって報酬が支払われます。

物販

商品販売をInstagramを通して行うマネタイズ方法です。アパレル販売などに有効とされる手法です。Instagramからのアクセスや来店で販売の売上が発生することで報酬が支払われます。

外部リンクへの誘導

ECサイトや自社ホームページにリンクして、CVRを狙うマネタイズ方法です。単価報酬制や契約報酬制が主です。

アフィリエイト

商品を紹介してアフィリエイトリンクを設置するマネタイズ方法です。ただし、アフィリエイトはあからさまな商品紹介をユーザーが嫌うため、人気のInstagramerとして注目される前にアフィリエイトの偏った宣伝をしないことが重要です。販売の数~数十%、クリック単価(1clickにつき0.01~0.1円など)により報酬が得られます。

バッジ機能

Instagramではライブ配信の際に投げ銭として「バッジ」を送る機能があります。それを利用することでライブ配信のマネタイズが可能です。
報酬を受けとるための要件:18歳以上、クリエイターアカウントまたはビジネスアカウントを使用している、パートナー収益化ポリシーに準拠している。

マネタイズ成功事例

GLOBAL WORK、niko and …、LOWRYS FARMなどを展開するアダストリア社運営の「STAFF BOARD」公式アカウントでは、約3,000人の店舗スタッフが最新コーディネートを投稿。自分にあったアパレルアイテムを選べることで顧客のマッチングに成功しています。さらに自社ECサイト「.st(ドットエスティ)」のアカウントでは、ライブ配信を強化し、動画で商品をより詳しく見せることで、コロナでも安心して商品を購入できる体制を整えているのです。

TikTok

概要

TikTokは中国の会社ByteDanceが提供するショート動画共有アプリのことです。15秒・30秒の動画を用意し、ユーザーが楽曲に合わせて踊るといったコンテンツを提供するのが特徴。いいねやフォローをすることで他のSNS同様にコミュニティを形成します。

国内月間アクティブ数は、2018年12月の時点で950万人です。米調査会社のSensor Towerが発表した日本のスマートフォン向けアプリの2018年インストール数ランキングでも「総合ランキング1位に輝いています。

TikTokをバズらせるためには、いいねや再生継続されることがポイントです。ただ有名人が投稿するだけでは、本当にバズった素人のいいね数にも届きません。逆に、動画が若者向けで情報が多く中身もあると素人でも評価されやすく、バズりやすいのです。一度バズると過去の動画も表示され続けるため、継続的にファンを増やし続けることができます。

人気のTikTokerとしては、男性はJunya/じゅんや、あああつし、Hayataku/はやたく、女性は景井 ひな、なえなの、ゆーりなどが挙げられます。彼らはYouTubeやtwitterでも活躍しており、TikTokerとしても成功を収めています。他にも動物投稿のPannaや柴犬コマリ、VTuberのKizuna AI (キズナアイ)などが世界的にも注目されています。

参考:
Top Apps in Japan for 2018 by Downloads(Sensor Tower Blog)
User Local TikTok人気ランキング(株式会社ユーザーローカル)

ユーザー層

日本におけるTikTokユーザーの男女比は男性が55.2%、女性が44.8%と女性の方が少ない結果となっています。また、ユーザーの年代別割合は、10代が16.9%、20代が22.3%、30代が22.8%、40代が24.3%、50代が13.7%となっており、30~40代の割合が高いプラットフォームです。アメリカは、10代が31.1%、20代が27.4%と高く、割合の半分以上を10~20代が占める上記の結果と比較すると日本は若者の利用割合が若干少ないといえます。

参考:「TikTok、日米での利用の違いをアプリデータから読み解く(App Ape Lab.)

マネタイズ方法

TikTokの投稿には収益を上げる方法はありません。ですが、2021年3月1日よりTikTok LIVEのライブ配信者はファンとのコミュニケーションの中でギフト(バーチャルアイテム)を受け取れる機能を搭載したのです。これにより、ユーザーがコインを購入し、TikTokクリエイターに「TikTok LIVE Gifting」サービスからギフトを送ることでマネタイズが可能です。

成功事例

2020年にはTikTokからブレイクしたアーティストが70組以上おり、音楽業界から注目を集めています。日本ではシンガーソングライター・りりあや「香水」でヒットした瑛人など、SNS上のマネタイズだけでなくメジャー契約の成功を収めているのです。アーティスト以外にも、山形弁の女性ディーラーが車を紹介するBMWのオネーサンも有名で、実際にBMWの購買につながっています。

参考:
Year on TikTok: Music 2020(TikTok公式情報)

投げ銭特化型ライブ配信サービスと活用成功事例


ライブ配信サービスの中でも、いわゆる“投げ銭”でのマネタイズしやすさが目立つものが生まれてきました。“投げ銭”とは、視聴者やファンがオンラインでポイントやデジタルギフトなどを使って、配信者(アーティストやクリエイターなど)へ送金する行為です。そこで本章では、投げ銭に特化したライブ配信サービスと成功事例を紹介します。

SHOWROOM

概要

SHOWROOMは、ライブ感を演出することに特化したユーザーと配信者の相互コミュニケーションを可能とするライブ配信サービスです。ライブ会場にいるような雰囲気を出すために、ユーザーは配信者の前にアバターとして囲むように表示され、ギフティング(有料アイテム送付)やアクションなどを通して一体感が生まれる仕組みです。

強味としては、AKB48・坂道グループのメンバーが配信者として成功を収めている点や吉本興業、ジャニーズ所属の芸能人配信者が多く参入するなど、国内の芸能界と関係を密にし、協力を得ていることが挙げられます。国内月間アクティブ数(MAU)は月間71万以上あり、ツイキャスやニコ生と並んでMAUの3強に数えられています。

ユーザー層

SHOWROOMのユーザーは、配信者がアイドルや声優、女優などを目指す女性が多く人気を得ています。視聴者には男性が多く、しかも30~40代が中心です。

参考:「今一番流行っているライブ配信アプリはどれ?利用者数ランキングやユーザーの特徴を読み解く【2018年11月版】(App Ape Lab.)

マネタイズ方法

SHOWROOMのライブ配信マネタイズは、投げ銭システムです。配信者からのデジタルギフトやコメントはポイントに換算され、1万円分のギフトは1万ポイントに、無料のギフト(星、種)は1ポイントになります。それらを合計した後、配信者に換金されて報酬が入る仕組みです。

成功事例

成功事例の中には多くのファンを獲得して月に500万円以上を叩き出す配信者がいます。その際、加熱しすぎて短期で終わらないように課金上限を設けるなどの配慮がされています。また、単純に若い女性だけが人気を集めているのではなく、40代の女性がアイドルを再び目指すなどストーリー性がある配信者もファンを獲得しています。

ふわっち

概要

ふわっちは、さまざまなジャンルで音声や映像の生ライブ配信ができるサービスです。ジャンルには、おすすめやビギナー、音楽、雑談、声のほか、視聴者のいない配信者の救済を目的とした「うさぎ」や匿名のコメントを送れる「たぬき」などがあります。国内の月間アクティブ数は20万人ほどです。

参考:「【2020年最新版】人気ライブ配信アプリを徹底比較!MAUと利用頻度から見る市場分析(App Ape Lab.)

ユーザー層

ふわっちのユーザーは男女が半数、年齢層が20代〜40代と年代を問わず参加しています。しかし、他のライブ配信アプリである「17LIVE」よりも年齢層が高く、中年の方が雑談する配信の多さが特徴です。

マネタイズ方法

ふわっちの配信マネタイズは、ユーザーからの投げ銭です。有料課金アイテムをもらうとポイントが貯まり、1ポイント1円で換金することができます。

成功事例

せいZクレイジーパピヨン氏はふわっちで配信者ランキングで1位を獲得し、月収300万円を稼いでいます。会社を辞め、離婚してから専業で今の収入に至り、養育費取り立てのバズりや現彼女の元彼氏がホームレスから救出するなど、ストーリーやドキュメンタリー性のある映像で成功しています。

参考:「月収300万円の配信者、仕事や家族をすべて捨てて動画を公開(日刊SPA!)

17LIVE

概要

17LIVEは2017年から日本で提供を開始した国内No.1のライブ配信サービスです。次世代のライブプラットフォームとして注目されており、一般から著名人まで3.2万人以上のライバーが使用しています。コメントやデジタルギフトの送付などで応援して、相互コミュニティを形成できる場です。

参考:「2020年、「17LIVE」の認証ライバー数は32,000名を突破〜コロナ禍において顕著な成長、年間総ライブ配信時間は前年比200%を記録〜(17LIVE株式会社プレスリリース)

ユーザー層

17LIVEのユーザーはそのほとんどを20~30代の若年層が占めており、女性の配信者が多いのに対し、視聴者の約6割が男性です。配信者は男女で10~70代と幅広く、その中でも女性の若年層がメインで活動しているでしょう。

マネタイズ方法

17LIVEで収入を得るには、視聴回数やギフト(投げ銭)を金額に換算する仕組みです。ロイヤリティはギフトの総計金額に応じて決まり、数万円以上のギフトを多くもらうことでマネタイズの効率を高めます。

成功事例

17LIVEでは報酬を外部に伝えることが禁止されているため、個別の事例はあまり知られていません。一方で、全体傾向として調査された例では、6万円以上の報酬のあるライバーが4,206人、3万円以上が6,701人いることがわかっています。そして、コロナ以降はライブ支援などを始め、2020年4月には5倍に伸びています。

参考:「新型コロナウイルス禍で脚光を浴びる「ライバー」という職業「17 Live」にて、副業の月平均6万円以上を稼ぐ「雇用」を4,206名創出。(17LIVE株式会社プレスリリース)

今後注目のライブ配信サービス

ライブ配信サービスはさらに広がりを見せており、違った切り口のものが出始めています。そこで本章では、今後注目の次世代型ライブ配信サービスを紹介します。

音声配信SNS

概要

音声配信SNSは、声のライブ配信(音声版YouTube)と呼ばれるコロナ禍で急成長した音声メディアです。そのうちの1つ「Voicy」では、声をスマホで収録して気軽に配信できます。「Radiotalk」は、誰でも承認なく配信ができるサービスです。さらに「Spoon」や「stand.fm」は、音声ライブ配信機能が充実しており、広範な配信者層が参加でき、コラボやSNSのような交流が可能です。

また、「Clubhouse」というサービスは、2020年4月に登場したiPhone限定の招待制音声配信SNSです。1日数百万人が利用し、1,640万件以上のダウンロードを達成しています。配信の会話を聞いたり、許可を得ることで会話に突撃参加したりといったサービスが特徴的です。バックグラウンドで再生できる他、アーカイブなどがないためリアルタイム配信に重点が置かれているのがポイントです。

参考:「Social Audio Apps Reach 20 Million Downloads So Far in 2021, Led by Clubhouse(Sensor Tower Blog)

ユーザー層

「Voicy」のユーザー層は男女比が6対4、年齢層が20〜30代メインで40代も増加しています。「Radiotalk」のユーザー層は、配信者に女性が65%で男性が35%と女性の方が若干多く、個人から法人まで幅広いユーザーが利用しています。

「Spoon」のユーザー層は10代と20代で75%を占める若者の年代層に高い人気を得ています。特に20代は51.9%の比率を占めており、若者中心のサービスといえそうです。「stand.fm」のユーザー層は、男女比が女性53.7%、男性46.3%と約半分ずつでわずかに女性が多く、10代~30代を中心に利用されています。

参考:「音声コンテンツ市場を調査。radiko利用者は700万人超、Voicyは若者に人気(マナミナ)

マネタイズ方法

「Voicy」では「プレミアムリスナー」による月額課金機能を使って限定放送をするマネタイズ方法が用意されています。1ヶ月100〜30,000円をパーソナリティが自由に設定し、リスナーはそれを聞くことで収益にするのです。「Radiotalk」は、リスナーから「ギフト」を受け取ることで配信頻度、再生回数、クリップ者数などの貢献度を総合したポイントをゲットし、それをマネタイズします。

「Spoon」は、「スプーン」というアイテムを課金し、リスナーがギフトとして送る投げ銭方式のマネタイズ方法です。「stand.fm」は、月額チャンネル機能により、税込で月額120円〜1万円の55段階を設定し、手数料を引いた額を還元するマネタイズ方法です。

「Clubhouse」の場合、2021年4月5日より一部のクリエイターに限定的に投げ銭機能「Payments」を提供しています。ただし、全体の配信者としてはマネタイズ方法が確立されていないことに気をつけましょう。

今後の活用方法

音声配信SNSは新たな配信方法として最近盛り上がってきたため、今後の動向が注目されています。「動画のライブ配信はハードルがちょっと高い」という配信者やユーザーにおすすめです。

まとめ

今回はコロナ禍でも成功するSNSライブ配信・有料配信サービスのプラットフォームについてまとめて紹介しました。媒体によって特徴やマネタイズ方法が異なり、活用成功事例をチェックしたうえでライブ配信を計画することが求められます。そのため、これから参入するアーティストや企業の関係者は、バズる難易度やマネタイズのしやすさなどを参考にして、どのSNS配信サービスを利用するか検討しましょう。