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ビーコン活用失敗事例から紐解くIoT成功の秘訣

  • 2020年3月13日
  • 読了時間: 5分

更新日:2月4日



工場や建設現場を皮切りに、様々なシーンで導入が進むIoT。BLEビーコンやRFID、画像、超音波、温度、湿度、照度など様々なセンサーの技術の進化は、品質向上や業務効率化に新たな可能性を生み出しています。


しかし、本格的な導入には至らず、実証実験段階で失敗・成功を繰り返し足踏みしている企業も多いことも事実。


では、それらの事例から成功に導くには何を学べばよいのでしょうか。。 今回は先行する企業の事例から新たなヒントを得るために、その一端をご紹介します。


<目次>


某メーカーのIoT事例


当時の課題

「工場内で働く作業者や製造中の製品の状態を捉え、生産性を向上させたい――」。このような課題を持っていた某大手メーカーでは、打開策を見出すべくIoT導入プロジェクトをスタートしました。 ここで構想されたのは、工場内各所にビーコンを受信するメッシュネットワークを配置し、そこから得られた情報を元にWebサイト上で機器の管理を行うというものです。

ビーコンから得られる情報には、機器の位置情報や稼働情報に加え、ビーコンのバッテリー残量なども含まれます。これらの情報を組み合わせて活用し、遠隔監視や物品の所在管理、安全管理対策への応用を試みました。

IoT活用で目指すロードマップ

実際のプロジェクトでは、大きく分けて3つのフェーズが設定されました。 1フェーズ目は、現状の見える化です。機器に取り付けたビーコンタグの移動や停滞を、工場内に設置したビーコン受信機で捉え、稼働状況や業務の進捗をリアルタイムに可視化します。これにより、屋内の工場作業員・物品の所在管理にビーコンの位置情報を活用することで生産性の向上に貢献させます。

2フェーズ目は、製造計画における稼働予実管理、すなわちMES(Manufacturing Execution System:製造実行システム)連携の実現です。可視化した進捗状況を予定と照らし合わせることで、予実の差分を明らかにすることを可能とします。これにより、進捗遅れなどを早い段階で察知し、次の一手を講じることができるようになる想定です。 3フェーズ目は、製造計画の自動化です。この段階に達すると、AIや機械学習を活用したスマート工場の実現が視野に入ってきます。具体的には、AIの機械学習によって製造計画自体を自動化することが考えられます。 こうしたロードマップを描き始動したプロジェクトですが、実証実験段階では、失敗・成功を繰り返す事が多く、新たな課題に遭遇することも珍しくありません。


ビーコンで位置情報を取得するIoT推進時の失敗から見えた課題

実証実験の段階ではまず、ビーコンを始めとするIoTデバイス間での疎通テストが行われます。しかし、この段階でデータの送受信に失敗し、トラブルが発生することもしばしば。また、データ活用の可能性を目の当たりにすることで、実証実験の最中に新たなビジネス要件が生まれてくることも多々あります。具体的には、次のような課題が発生していました。

想定通りにビーコンが電波を発信してくれない・・・

ビーコン機器には様々な種類があり、メーカーによってそのスペックも様々です。また、それらを利用する環境や条件下によっても挙動が異なることもあります。事実、同社のプロジェクトでもビーコンの種類ごとに挙動のバラツキが見られました。 そこで、同プロジェクトでは各社のビーコンに対して品質測定を実施。失敗と成功を繰り返すことで製品の利用環境への適合性を評価しました。IoTの分野では、まだ確立されていない領域が多いからこそ、このような柔軟な対応を行うことでプロジェクトの成功へ導くことが可能となります。

検証中にやりたいことが増え、位置情報以外のデータ活用も検討したくなる・・・

IoTの新たな可能性を体感できることも、実証実験のメリットの一つです。しかし、そこで新たな要望が多数生まれることも珍しくありません。同プロジェクトでも、位置情報や稼働状況に加えて、次のようなデータの取得が新たに決定されました。

  • 温度や照度のデータ取得

  • バイタルデータの取得

  • 危険エリアへの立ち入りアラート

  • 高所作業の検知

要件の選定については専門性も高いため、そのシステム選定はIoT導入の支援企業がサポートすることが一般的です。こうした要件の具体化にもクイックに対応することは、プロジェクト成功の鍵となります。


失敗経験からわかったIoT導入を成功へ導く2つの秘訣

本プロジェクトは新規性の高さゆえに、小さな失敗と積み重ねながらプロジェクトの成功へと導きます。。ここから得られたポイントは、次の2つに集約されます。

実証実験で初めて得られる学びがある

1つ目は、実証実験の重要性です。IoTに関する事前の情報収集も必要ですが、実際にデータを取得できるか否か、その結果は機器を設置する環境(湿度、高さ、気温、距離などあらゆる状態)に依存します。また、今回ご紹介したように、実際にデータを取得して初めて見えてくる要件も多数挙げられます。 結果として、実証実験の内容を踏まえた上で企画に取り組むことが最短ルートになることも多いでしょう。



実証実験をスムーズにするためにプラットフォームを活用する

2つ目は、IoT及び実証実験をスムーズに進める上で、成功実績のあるプラットフォームサービスを利用することです。多くのプラットフォームサービスでは、ニーズの多い基本的な機能から優先的に実装しているため、プロジェクト始動から運用開始、定着までをスムーズに進行させることが可能になるでしょう。 また、ユーザーからの要望を絶えず取り込み、定期的なアップデートを行っていることもプラットフォームの利点といえます。このような特性を踏まえると、絶えずビジネスの進化が求められる領域では、プラットフォーム活用は王道のアプローチであるといえます。


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