「ChatGPT」は多くの方が耳にしたことのあるのではないでしょうか。今、WindowsやiPhoneの登場と並ぶ変革を世の中に起こすと言われている、生成AIの一つです。
世界にはChatGPT以外にも様々な生成AIサービスが登場しており、まさに活況を呈しています。
今回はそんな生成AIのサービスをまとめてご紹介します。
<目次>
注目の生成AIサービス18選
1. AutoGPT
2. AgentGPT
3. Adobe Firefly
4. Boomy
5. FAKE YOU
6. RUNWAY
7. FLOW CV
8. DESIGNIFY
9. Render Forest
10. Huemint
11. Quick Draw!
12. RYTR
13. InVideo: Video
14. VoiceMod
15. Data Analysis(Excel: Analyze Data, Google Sheets)
16. Creative AI
17. DESIGNS.AI
18. FlexClip
生成AIとは?
生成AIとは、人工知能(AI)が特定のタスクやデータの生成を行う能力を指します。与えられた入力データや条件から新しいデータを生成することが可能です。作り出せる成果物は幅広く、画像、文章、音声、動画、プログラムコードなど様々なコンテンツを生成できます。
中でも有名な「ChatGPT」は文章生成言語モデルを提供しており、数行の文章指示を出すだけで関連する自然な文章を生成することができます。
注目の生成AIサービス18選
AutoGPT
目標を設定するだけで、それに向けたタスクを自動的に生成してくれるAIです。通常、生成AIではAIに対する指示(プロンプト)が必要ですが、それをも自律的に考えて自問自答し、タスクを作成した上で実行、改善までも行ってくれます。実行できるタスクとしては、インターネットの検索・ファイルの保存・メール送信・コードの作成・グラフ作成・クリエイティブ作成などが可能で、タスクの作成、実行改善を繰り返しながら、設定した目標を達成しようとします。
AgentGPT
「AutoGPT」と同じく、目標を設定するだけで、それに向けたタスクを自動的に生成してくれるAIです。先に紹介した「AutoGPT」も同じような機能を持つ生成AIですが、「AgentGPT」の大きな特徴は、ブラウザ上で使用が可能であり、アプリケーションのインストールなどが不要な所です。
Adobe Firefly
2023年3月よりAdobe社が提供している画像生成AIです。それまでにも画像生成AIは多くありましたが、AIのトレーニングデータ元の著作権問題などが解決しておらず、本業のクリエイターからは利用しにくい状態となっていました。
しかし「Firefly」はAdobe社が運営する最大手のストックフォト「Adobe Stock」から著作権者がAIの学習データに使用することを許諾した画像とオープン ライセンスの作品、著作権期限切れになっているコンテンツのみを使用し、著作権のトラブルを解消していますので、画像生成AIの中ではもっとも安心して使える生成AIです。
Boomy
「Boomy」は生成AIの中でも音楽を生成するAIです。PCやスマホのブラウザベースで利用できますので、エンジニア知識のない初心者の方でも簡単に作曲ができることが特徴です。任意のジャンルや具体的な音楽の特徴を指示するだけで、その内容に沿ったインストゥルメンタル・トラックを生成します。
さらにBoomyで作曲した音楽をユーザーがSpotify、Apple Music、TikTok、YouTubeなどの音楽プラットフォームに公開し、そこでの配信によって利益を得ているユーザーも増加しており、今後も注目される生成AIとなるでしょう。
FAKE YOU
FakeYou は、有名人の声やキャラクターの声などを使用して人間のような音声クリップを生成できるディープフェイクテキスト読み上げ AI 音声ジェネレーターです。ユーザーは音声を選択し、フレーズを入力するだけで、FakeYou がテキスト読み上げ技術と機械学習アルゴリズムを使用して音声を生成します。
RUNWAY
「RUNNWAY」はAIを搭載した動画編集ソフトです。ワンクリックで背景を消したり、別のものに置き換えたり、色を変えたりすることが瞬時に可能です。また、テキストを入力することでそのイメージに沿った画像を生成してくれることもできます。注目すべきは置き換え機能で、選択した部分についてテキストで指示を出すと、そのテキスト通りのイメージに画像を置き換えてくれます。例えば犬の画像で犬の部分を選択し、「Cat」とテキストで指示するだけで、犬が猫に入れ替わるのです。今後は動画編集においてもAIを駆使したクリエイティブ作成が求められるでしょう。
FLOW CV
「Flowcv」 は人工知能を使用して非常に洗練された履歴書を無料で作成してくれるサービスです。履歴書のデザインに役立つだけでなく、AI を使用して履歴書の調整または変更が必要な領域を見つけることもできます。「Flowcv」 を使用すると、最新の履歴書、専門家のヒント、カスタマイズ可能なテンプレートを使用して自分自身を差別化できます。
DESIGNIFY
写真の加工には多くの時間やリソースが必要になりますが、それを解決してくれるのが「DESIGNIFY」です。このサービスは一括処理とAI生成の編集機能を持ち合わせているので、反覆する処理などの時間を大幅に削減することができます。
現在機能としてリリースされているのは。背景の自動削除・自動カラーエンハンスメント・自動影生成となっています。また、様々なテンプレートが用意されているので、用途に合わせた画像生成が効率的に行なえます。カタログ用の写真、マーケティングキャンペーンに使用する画像など、幅広い用途で活躍しそうです。
Render Forest
「Render Forest」は初心者でも簡単にプロ並みの動画が作れる動画生成ソフトです。10万以上の企業で採用されているとも言われ、公式サイトの採用企業にはメタ社やナイキ社など、有名企業も並びます。また動画以外にもロゴ、モックアップホームページの制作も可能となっておりクリエイティブにおける多くの範囲をカバーしているのも特徴です。
その使い方は非常に簡単で、テンプレートを選んで画像や文字を変更するだけ。しかもカスタマイズ性に優れ、フォントや画像の色、音楽も好みに合わせて変更が可能となっており、オリジナリティーあふれる動画制作が可能です。
Huemint
「Huemint」はグラフィック用のカラーパレットを生成できるAIツールです。これまでも適切なカラーパレットを作ってくれるツールもありましたが、その多くは3〜5色のカラーパレットを生成する機能のみに留まっていました。
「Huemint」の大きな特徴としては、生成したカラーパレットに基づいて実際のイメージ画像まで生成できることです。例えばロゴやTシャツなどの様々なモックアップにも生成したカラーパレットを適用して画像をプレビューすることができます。さらに、自分でアップした画像の色も適切なカラーに変えることも可能であり、本ツールの大きな特徴になっています。
Quick Draw!
「Quick, Draw!」は出題されたキーワードの絵を20秒以内に素早く描き、その描かれた絵が何なのかをAI(人工知能)に答えさせるというオンライン上のゲームです。もちろんAIは出題されたキーワードを把握しておらず、その絵がどのように描かれたのか、どのような順番で描かれたかなどを判断材料とし、イラストを分析、ネットワーク上にある類似するイメージ情報を見つけて答えを出します。
RYTR
生成AIをブログ制作やSEO対策に利用したいと思っている方も多いのではないでしょうか?そんな時に活躍しそうなのが「RYTR」です。基本的にはGPT-3が使用されているのですが、こちらのツールはSEO対策で必要なキーワードを入力するだけで、必要な見出し・アウトラインから文章を生成することができます。また文章のトーンも様々な種類から選ぶことができますので、自社メディアのトーンに合わせた文体を出力することが可能です。
Googleキーワードプランナーから選び出したキーワードを基に、見出し、本文を作っていけば、SEO対策がしっかりとされた記事が効率的に作成できます。
InVideo
動画生成AIの中でも豊富なテンプレートで使いやすいと言われているのがこの「InVideo」です。そのテンプレートの数は5000を超えるとされており、自分の好みに合ったテンプレートが見つかりやすいと評判です。また対象画像の背景を削除して画像を生成する機能や、テキストのプロンプト(指示文)を入力するだけで、イメージに沿った動画を生成することも可能です。
VoiceMod
リアルタイムで自分の声を変幻自在に操れるツールです。100種類以上の豊富なボイスフィルターが用意されており、微妙なカスタマイズも可能です。人気のボイスチャットサービスである「Discord」やオンラインゲームでのボイスチャットでの利用が多いようです。Epic Gamesが配信する人気オンラインゲームの「Fortnite」にも対応しており、ゲーム中に登場するコスチュームに合わせたボイスチェンジをするなどして、さらにゲームの世界観に没入することができます。
Data Analysis (Excel: Analyze Data, Google Sheets)
Analyze Dataは、 Excel タスクに適した提案を提供する AI を活用した洞察ツールで、Excelの標準機能です。データの視覚化、傾向分析、パターン識別などに関する提案が必要かどうかを検出した上で、様々な質問が可能です。Excel ワークブックに入力するデータが増え、いくつかの提案に従うほど、ツールはより賢くなります。
また、「Googleスプレッドシート」には、AIアシスタント機能「データ探索」と呼ばれる機能が搭載されており、データの分析・解析を自動で行うことができます。さらにグラフの自動作成も可能です。
Creative AI
「Creative AI」 は、人工知能ソリューションを開発する企業に多言語データサービスを提供しています。様々な種類のデータに注釈を付けて、機械学習システム、AIが認識できるようなサポートをしたり、特定のタスクを自動的に実行するようにマシーンをトレーニングするデータの収集などを行っているサービスです。
DESIGNS.AI
「DESIGNS.AI」はこれまでご紹介してきた生成系AIが全て利用可能な統合型のAIプラットフォームです。ロゴ・ビデオ・オーディオ・デザイン・文章と、あらゆるクリエイティブを生成することができる非常に便利なツールになっています。
FlexClip
「FlexClip」は無料で使える動画編集ソフトで、オンラインAI動画生成ツールが搭載されています。プロンプトを入力すると動画が生成され、必要に応じて編集することができ、完成した動画のダウンロードやシェアが可能です。
まとめ
様々な生成AIをご紹介しましたが、まだまだ完璧ではないツールがほとんどです。特に著作権に関する問題についてはグレーな部分が多く、商業利用するには不安が残る部分があります。しかし、最終的な成果物として使うのではなくあくまでも途中段階でのアイディア出しなどで使う分には非常に有用なツールばかりで、生産性の向上に大きく寄与してくれるでしょう。これからもこの分野の進化から目が離せません。