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屋内の人やモノの位置はどう把握する?屋内測位の手法まとめ

  • 2018年8月29日
  • 読了時間: 6分

更新日:5月27日



レジャー施設やビル、駅などでスマホのマップを広げても、正確な現在地が表示されないということがあります。 実はこういったときに使用されるGPSの機能は、人工衛星の電波を受信して使用されるため、屋外での位置測定には活用できるものの、屋内となると計測が難しくなるのです。


そこで今回は位置測定をする場所を屋内に限定し、その手法を9つご紹介していきます。

<目次>



屋内で位置を特定する9つの手法


Wi-Fi測位

Wi-Fiは日常生活でもよく聞くのでご存知の方も多いと思いますが、Wi-Fiのアクセスポイントとスマホなどの受信端末を使って位置測定が可能です。 複数のWi-Fiアクセスポイントを置き、それぞれ電波の強さや到達時間の違いから三点測位を演算することで位置を割り出すという方法です。 既にWi-Fiアクセスポイントは数多く設置されているため、新しい設備を用意せずに屋内測位ができ、設置コストを抑えることができるというメリットがあります。 しかし、Wi-Fiアクセスポイントのカバーエリアが半径数m〜数十m程度ですので、かなりアクセスポイントが密集している場所でないと位置特定は数mの誤差がでてしまうという、精度面でのデメリットもあります。 精度は低いものの「すぐに使える」方法としては優秀ですので、さらなる精度の向上が期待されています。


RFID(Radio Frequency Identifier)測位

RFIDタグというID情報をもつ小さなチップと専用のリーダーを活用する手法です。 位置を特定したいモノにこのタグを付け、リーダーでタグを読み取ることでその位置が測定できます。 読み取り範囲は数cm〜数mと比較的近距離なので、主に倉庫や工場内の特定の範囲内にあるモノの所在管理や、モノ・人の出入りや通過を管理する際に使われます。 RFIDの利点は、各タグに情報を持たせることができ、且つ、タグの種類が豊富で小さなものもあるため、様々なシチュエーションでの活用が可能な点です。


ビーコン測位

Bluetooth信号を発信するビーコンとスマホなどのbluetoothを受信する端末によって屋内測位する手法です。 厳密にはBLE(Bluetooth Low Energy)というBluetoothの一種の通信方式を活用し、信号の強度判別で位置範囲を測定したり、三点測位を行って位置を特定します。 ビーコン発信機は小型で持ち運びや設置がしやすく、しかも省電力なので、利用しやすいという利点があります。その反面、信号が有効な半径が狭く、電波の干渉や反射によって精度が落ちることがあります。 それでもWi-Fiを利用した方式よりもかなり精度が向上しており、さらに、ビーコンの一種であるiBeaconの仕組みを使うことで端末上のアプリを介してプッシュ通知を行うことが可能になっています。それ故に、この仕組みに目を付けている企業が数多く出てきています。



歩行者自立航法測位

PDR(Pedestrian Dead Reckoning)とも呼ばれている屋内測位の技術を活用する手法です。 この技術では、1秒あたりの速度変化を測定する「加速度センサー」、回転角速度を測定する「ジャイロセンサー(角速度センサー)」、磁場の大きさや方向を測定する「磁器センサー」など、だいたいのスマホに内臓されているセンサーを活用します。これらのセンサーを使い、スマホを持っている人の移動方向や移動量、移動距離などを計測して現在地を推定するものです。 「絶対位置」ではなく「相対位置」で測位する技術で、スタート地点の指定を正確に行う必要があります。また、誤差が少しずつ蓄積していくため補正が必要です。 あくまでも相対的な位置測定になりますので、この手法を単独で使用するのではなく他の手法と組み合わせることで精度を高めることができます。


IMES(Indoor Messaging System)測位

宇宙航空研究開発機構JAXAが、準天頂衛星「みちびき」の開発過程で民間企業と発案した日本独自の技術です。 GPS衛星と同等の信号を発信するIMES送信機に、あらかじめ緯度・経度・高さ・フロア情報などの位置情報を持たせ、屋内に設置することで、スマホなどのデバイスでその情報を読み取って位置測定を行うという手法です。 運用規定が厳しい上、GPSと同じ方式でなので、屋内外の位置測定を高い精度でシームレスにできる方法ですが、情報を受信するスマホ側がIMESに対応している必要があります。 現状、通常販売されているスマホにはこのIMES信号受信機能が標準装備されていないため、対応型の専用機器を使用しなければいけないというデメリットはまだ残っています。


地磁気測位


建物や地下空間などを支えるのに使われている鉄骨・鉄筋などの鉄材が発している磁力をキーとするのが「地磁気測位」と呼ばれる手法です。


磁力データやパターンをデータベース化し、スマホの磁気センサーで読み取った磁気データと照合することで位置を測定するものです。


この方法では新たに設備を作る必要はなく、設備コストは抑えられるというメリットがあります。


建物の構造が変わらない限り、データはある程度安定するので、一度データを入れてしまえば高い精度を維持できるというのが特徴で、すでに市販されているスマホを使用してリアルタイム処理で誤差2m以下の精度で測位するということを実現しています。


ただし建物の近くを頻繁に鉄道車両や大型車両が運行すると地磁気が乱れますので、正確に位置が測定できなくなるという弱点があります。



音波測位

人の耳では聞き取れない超音波にID情報を乗せて専用スピーカーから発し、スマホなどの端末のマイクで受信することで屋内測位をする手法です。 マイクは必ずどのスマホにも搭載されているため、受信できる端末の多さは利点と言えるでしょう。ただし、他の超音波を既に利用している空間や壁などの障害物をまたぐ場合は使えなくなります。また、発信機となるスピーカーは電源を必要とすることが多いため、設置場所が限定されることもデメリットになりえます。


UWB(Ultra Wide Band、超広帯域無線)測位

近距離高速通信が可能な超広帯域無線と30~40m間隔で設置されたセンサーを使う手法です。人やモノに取り付けたタグから電波を発信し、その入射角度や到達時間差によって位置情報を測定していきます。 8.5~9.5GHzの周波数帯を使うこの手法は精度が極めて高く、タグの正確な位置を誤差15cmという範囲におさめるということに成功しています。 現在存在する屋内測位システムの中では極めて優秀な部類に入るといって良いでしょう。


可視光測位

可視光線通信技術を活用する手法です。LEDなどの照明器具で、人の目ではわからない高速な点滅パターンを発信させ、それをスマホのカメラやその他イメージセンサーで受信することで位置測定します。 屋内の照明を専用の照明器具に変える必要があるものの、どのような建物や施設でも屋内であれば照明は使うので、設置すること自体のハードルは低いと言えるでしょう。また、スマホを利用する場合、照明以外には専用の設備が不要なのでコストはかなり抑えることができます。



まとめ

屋内測位と一言でくくっても、位置測定の用途やシチュエーションなどは様々です。 そしてどの屋内測位の手法も一定の手間や時間がかかったり、正確でなかったりと長所と短所があります。 測位したい場所の条件を考えた上で、一つの技術にこだわらず、複数の方式を組み合わせて使用することが制度面では最も効果的だというのが実状だと言えます。


XRデバイスの普及に伴い、ビジネスにおいてもXR技術の活用が進んでいます。

本資料では、各企業で取り組まれているXR導入事例をビジネス課題ごとに9つ紹介しています。

また資料の後半では、XRの基本的な技術概要のポイントを分かりやすくまとめ解説しています。

ビジネス課題から学ぶ

XR事例9選

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