ファンマーケティングのKPIとLTVを上げる4つの施策

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ファンビジネスの成否を分ける、マーケティングの施策設計。

そこでは、「適切なKPI(指標)の選定」と「LTV(顧客生涯価値)向上につながる施策改善」が重要な要素になります。

では、具体的に何をKPIに据えて、どのような視点で施策を打つことが求められるのでしょうか。

今回は、ファンマーケティングにおけるKPIの基礎知識と、LTV向上のための施策例をご紹介します。

ファンビジネスのKGIとKPIツリー

多くの方が「KPI」という言葉を一度は耳にしたことがあるはず。KPI(Key Performance Indicator)は「重要業績評価指標」を意味する言葉で、ビジネスの業績を定量的に評価するためのものです。

そして、適切なKPIを設定するうえで欠かせないのが、企業やプロジェクトが目指す最終目標「KGI(Key Goal Indicator)」との整合性です。例えば、「2020年12月末までに商品Aの売上高1億円を達成する」というKGIがあるならば、「そのために、毎月何個の販売が必要なのか」「Webサイトの商品ページには何人に訪問してもらう必要があるのか」という具合に、最終目標の達成につながる確かなKPIを検討することが必要です。

そして、LTV(顧客生涯価値:1顧客から最終的にもたらされる売上金額)の向上をKGIに設定するならば、次のような指標の意味を押さえる必要があります。

顧客単価

顧客単価とは、顧客が一度の購入時に支払う金額を指します。もしも顧客単価を上げたいと考えるならば、単品売りではなく、まとめ売りやプレミアム商品の販売といった手法の検討が有効です。

リピート率

リピート率とは、一度商品を購入した新規顧客のうち何名がリピート購入をしたのか、その割合を意味します。対象とする期間(月単位、年単位)によってリピート率は大きく異なるため、比較をする際にはその前提に注意しましょう。

インプレッション

インプレッションとは、広告や特定のページが表示された回数を示します。「ユーザーに何回見てもらえたか」を測るための指標となるため、ユーザーの認知を高める段階で活用すべき指標といえます。

エンゲージメント

エンゲージメントとは、顧客ロイヤリティや愛着度を測る際に使われる指標です。ユーザーの行動に関する指標を用いることが多いため、「サイト訪問回数」「キャンペーン応募数」「問い合わせ回数」といった指標が選ばれる傾向にあります。

ファンマーケティングのKPIを設計する際に重要なポイント

KPIの概念は決して難しいものではありません。しかし、その設計段階で多くの企業が過ちを犯しています。よくある失敗は、次に示すようなものです。

失敗① 定量化できない、測定不可能な指標を設定している

例えば、LTVを昨年比2倍にするためのKPIとして「ブランド力」を設定した場合、その測定は極めて困難といえます。定量的な測定が難しいものは、KPIには不適切といえるでしょう。

失敗② 進捗状況の把握が難しい

KPIを活用するメリットの一つが、短い期間で検証と改善を繰り返すことで、最終的にKGIの達成率を高められることにあります。そのため、「認知度」というように、達成度合や進捗の把握に時間がかかる指標もKPIには不適切といえるでしょう。

では、こうした点を踏まえると、KPI・KGI達成に向けてどのようなファンマーケティングを展開すればよいのでしょうか。

ファンのLTVを高める4つの施策

特定のアーティストやアイドルグループ、スポーツ選手のファンを育成し、そのファンのLTVを高めるうえでは、まず何よりも「ファンとの定期的な接触」が重要です。このことを念頭に置き、次にあるような取り組みを進めていきましょう。

①特別企画・サービスを多頻度で実施する

どんなに熱狂的なファンであっても、新しいコンテンツが無ければやがて飽きてしまうものです。そういった意味では、絶えず新たな企画・商品を打ち出したり、特別感のある催しを行ったりすることは、LTV向上を目指すうえでの最重要課題といえます。

例えば、プライベートイベントを開催したり、ファン同士がつながれるコミュニティサービスを開設したりすることで、熱狂的なファン層を増やしているブランドも存在します。このように、まずは「What’s new」を意識した企画を打ち出していきましょう。

②定期接触ができる「チャネル」を構築する

続いて考えるべきは、アーティストやアイドルグループと定期的に接触できる場の提供です。例え魅力的なコンテンツを準備しても、ファンが気軽にアクセスできるチャネルが無ければ成果にはつながりません。コンテンツを配信できるアプリやSNSといったチャネルを整備することで、ファンの求心力が生まれ、LTV向上につなげることが可能になります。

③「季節」や顧客の「ライフイベント」に合わせた訴求をする

コンテンツとチャネルを準備した次の段階では、顧客の状況を的確に捉えた施策が求められます。例えば、屋外で行うイベントであれば春や秋の穏やかな気候が望ましいでしょう。また、ファンのライフイベント(卒業・入学シーズン、長期休暇、年末年始のタイミングなど)を捉えたコンテンツを配信することができれば、それは顧客のLTVを高める貴重なチャンスとなります。

④次回の購買時期を予測し訴求する

顧客との接触頻度を高めることができれば、その行動データを蓄積することで行動パターンを分析できるようになり、次回の購買時期を予測することも可能になります。顧客の購買予測ができれば、最適なタイミングでのプロモーションを行ったり、在庫調整をしたりといった取り組みもできるため、より戦略的なファンマーケティングの展開が実現できます。

まとめ

今回ご紹介したように、LTV向上を目指すうえでは、KPIの適切な設定と、その達成に向けた施策の実行・改善が重要です。そして、それらをファンの熱狂へとつなげるためには、ファンの状況を捉えて適切なチャネルとタイミングに配信内容を出し分けできるプラットフォームの活用が必要不可欠となります。

テックファームでは、誰もが知っているキャラクターやアーティストを活用したファンマーケティングの支援を通じて、多くのノウハウを社内に蓄積してきました。そして、それらのノウハウと設計・開発力を組み合わせ、戦略的なファンマーケティングを実現するためのプラットフォームやアプリ開発を行っています。

KPIといったデータを基点にしたファンマーケティングや、LTV向上につながる戦略的なマーケティングに課題をお持ちの企業様は一度、お気軽にお声がけください。(お問い合わせはこちら