クラウドサービスのポータルサイト向け AIアシスタント開発
顧客:
会計ソフト開発企業
企業規模:
年商100~500億円
プロジェクト規模(チーム体制):
約3名/月
背景
大手パッケージソフトウェアベンダーである顧客は、従来のオンプレミス型製品からクラウドサービス(SaaS)への移行を加速していました。
長年にわたり提供してきた複数のサービス群は、それぞれ個別の認証や異なるインターフェー スを持っていました。このため、ユーザーはサービスを横断して利用する際に操作が煩雑になり、必要な情報(マニュアル、FAQなど)を見つけるのに時間と手間がかかるというユーザー体験の分断が生じていました。
その結果、ユーザーが自己解決できずに問い合わせる頻度が増え、カスタマーサポート(CS)部門の電話対応負荷を増大させていました。
これらの課題を解決し、製品を横断したシームレスな顧客体験とサポートコストの最適化を両立させるため、顧客は「ID統合」と「統合ポータルサイト構築」という全社的なサービス基盤刷新プロジェクトを推進することを決断しました。この取り組みは、顧客体験(CX)の飛躍的な向上と事業効率化を達成するための、重要な目標となりました。
プロジェクト内容
「ID統合と統合ポータルサイト」構想に対し、当社はAIアシスタント機能のPoCの実施から実装までを一貫して担当しました。
顧客はID統合・ポータルサイト側の開発を主体として進めており、そのチームと連携し開発を進行しました。当社は技術力と柔軟な開発体制を活かし、システムの核となるAIアシスタントの開発を担いました。
製品を横断するナレッジ検索基盤の設計
従来の「製品ごとの検索」ではなく、ユーザーが知りたいことを入力するだけで、複数のパッケージ製品にまたがるマニュアルやFAQから最適な回答を瞬時に提示できるロジックを開発しました。これにより、ユーザーが求める情報に迅速かつ効率的に辿り着けるようにしました。
情報鮮度を担保する自動更新の仕組み
製品マニュアルや仕様は頻繁に更新されるため、AIアシスタントの回答の陳腐化が大きなリスクとなります。当社は、サイト上のナレッジ更新を自動で検知・クローリングし、常に最新のマニュアルを参照して回答を生成できる仕組みを設計・構築しました。
24時間365日対応によるサポートの強化
カスタマーサポートセンターの営業時間外でも、AIアシスタントが問い合わせに回答できる仕組みを開発しました。これにより、ユーザーの利便性を飛躍的に向上させるとともに、サポート担当者の負荷軽減に貢献しました。












