日本生活協同組合連合会様「配達コンシェルジュ」のデモアプリの開発

音声エージェントの活用で配達員の業務負荷緩和を目指す

日本を代表する消費者組織である日本生活協同組合連合会様(以下:日生協様)の、次世代配達担当者支援システム「配達コンシェルジュ」の実証実験を行うためのデモアプリを開発しました。

お客様の課題と期待

今回の実証実験では、生協配達担当者がスムーズに組合員へのサービス、コミュニケーションを取るための情報が不足していることで業務負荷が大きくなっている課題に対して、本アプリにより、配達担当者の作業負担を緩和することを目的としています。

配達作業は両手がふさがる作業が多いため、ハンズフリー対応を前提にし、「確認したいこと」や「次にすべきアクション」をスマートフォンに話しかけると、シチュエーションに合った業務・工程確認、作業注意事項等の最適な返答をしてくれます。

本アプリに配達に必要な情報や作業のノウハウを集約することで、まるで隣に先輩社員がいるように適宜、業務全般のサポートを可能にしています。新人のみならずベテランの配達員にも業務中の安心感を与えながら、作業効率化や業務負荷を軽減することが期待されています。

今回の実証実験でのデモアプリは、配達リノベーションを推進する日生協様からも「配達員の抱える課題の中でも最も大きな課題に対応できる可能性を見出せた」と今後に繋がる感触を実感頂けました。

テックファームのアプローチ

本デモアプリでは、音声認識、対話シナリオ制御エンジン、音声合成を活用し、ハンズフリーでの音声対話を実現しています。一連の音声ソリューションは、Google APIを使用して開発を行いました。

話しかけた言葉を的確に認識するために、音量閾値の設定などの音声認識のチューニング、対話エンジンに対する辞書登録を行い、スムーズでストレスがない会話が行えるよう調整をしています。

音声認識のチューニング

会話の開始と終了を自然な流れで認知できるよう音声認識のチューニングを行いました。「配達さん」という呼びかけで会話が始まり、一定時間、言葉を発していない状態が続くと会話が終了したと判断される仕組みを作り、不要な音声認識を防ぐことができます。

また、音量閾値の設定では、使用環境によって音量を拾う粒度が異なるため、一定以上の領域に達した時のみ音声エージェントが反応できるよう調整しています。これにより、雑音等の不要な音声認知を防ぎ、通信費を必要最低限に抑えることを可能にしています。

対話エンジンへの辞書登録

日本生活協同組合連合会様で良く使われる言葉や、専門用語、シナリオの中で解釈しづらい単語を予め辞書登録を行うことでストレスなく会話を成り立たせる工夫を施しています。また類義語を使用した場合でも、自然な会話が行えるよう柔軟性にもこだわりました。

高速なフィードバックループでMVPに集中した開発

開発とお客様からのフィードバックを迅速にまわし、現場に寄り添った改良を重ねました。これにより、開発期間を短く保ちながらユーザー価値をチームで高めることができました。

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