XRグラス「MiRZA(ミルザ)」のソフトウェアとインフラ開発
軽量なXRグラス体験提供に向け、XR技術とモバイル開発力で支援
株式会社NTTコノキューデバイス様
2024年9月に製品発表されたNTTコノキューデバイス様のXRグラス「MiRZA(ミルザ)」において、テックファームは商品企画や仕様策定の段階から参画し、デバイスのホームアプリケーションとプリインストール機能を含めたソフトウェアおよびインフラの開発を担当しました。
軽量・ワイヤレスなXRグラス「MiRZA(ミルザ)」
NTTコノキューとシャープの合弁会社として2023年に事業を開始したNTTコノキューデバイス様は、NTTグループとシャープの双方のテクノロジーを駆使し、XRデバイスの企画・開発を行っています。2024年9月に、今までのXRデバイスとは違った新たな価値を提供するXRグラス「MiRZA(ミルザ)」が発表されました。
「MiRZA」は軽量・コ ンパクトでありながら、BluetoothやWi-Fiでスマホと接続することで完全に無線で利用でき、レンズが透過型ディスプレイとして機能し、さらにカメラや6DoF対応センサーも搭載されています。デバイス本体にはQualcomm社の「Snapdragon® AR2 Gen 1 プラットフォーム 」のチップセットが搭載されることで、小型軽量でありながらケーブルの煩わしさをなくし、眼鏡に近い気軽な装着感を実現しています。従来のXRデバイスはエンターテイメント系コンテンツが主な利用用途だったことに比べ、本デバイスは外出先での活用やビジネスユースなどが想定されています。

MiRZAの製品ページ(docomo OnlineShop)はこちら
デバイス体験を考慮した仕様策定から開発までを支援
「MiRZA」の製品化に向けて本番開発を進める上で、技術的な調査を含めた技術力が必要とされ、モバイル開発やXRおよびその周辺技術である3D/AI/IoTなどの実績と熱意を評価いただき、当社を開発会社として選定いただきました。本プロジェクトでは、NTTコノキューデバイス様のプロジェクトチームにまず当社のUI/UXデザイナーが常駐し、仕様やデザインの検討を支援し、その要件を元に機能制御以外の開発部分も担当しました。
UI/UXデザイナー常駐にて商品企画/仕様策定の支援
「MiRZA」のソフトウェア開発にあたり、テックファームのUI/UXデザイナーが常駐し、最適な機能の選定や体験設計、仕様・デザインの検討を支援しました。また、デザインの手戻りや遅延を最小限に抑えるために、各画面のデザインを行うデザイン会社に対し、UI/UX品質に関わるディレクションや制作 物に対するレビューなども行いました。
XRグラスを通したユーザー体験を重要視し、仕様・デザインの設計プロセスでは戦略・要件・構造・骨格・表層の5段階に分けて考える「UXデザインの5段階モデル」を用いたり、人間中心設計を軸にした改善、認知的ウォークスルーの手法や、定性的ユーザビリティテストの手法を用いたユーザビリティ評価を行ったりしています。
多様な技術スキルを用いたソフトウェアとインフラ開発
「MiRZA」はスマホとWi-Fi/Bluetoothで無線接続し利用するもので、スマホを操作端末(コントローラー)として使用できます。テックファームは、本グラス型デバイスを立ち上げると映るホーム画面や各プリインストール機能を含むソフトウェア、およびインフラの開発を担当しました。本プロジェクトでは幅広い技術スキルが必要とされ、Unity、MRTK、WiFi、Bluetooth、Androidアプリ開発など各種スキルセットを持ったフルスタックエンジニアが参画し、技術知識と経験を活かしています。